夕暮塔...夕暮

 

 

世は暮れて - 2001年09月12日(水)

世は暮れて 血に濡れたまま 君が問う 生き抜くことに 価値はあるかと   


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何故人を殺して悪いのかわからない、そんな風に答える若者が増えて、豊かに見えるこの国が内側から少しずつ綻び始めていることを、誰もが何となく感じている。警鐘は確かに鳴らされている。流れを止めようと努力する人もいる。しかしそれでも止まらない、この不可留の流れに、誰が乗っているのが、誰が知らずに流されているのか、区分することに意味があるというわけでもなさそうだ。

昨日、はるか海の向こうで、多くの命が奪われた。
人間にあんな事ができるのだと、私達は映画や小説といった仮想の世界で思い描く事は出来ても、目の当たりにすれば声を失う。
いたましいという言葉が、一瞬にして酷く陳腐になる。あまりに拙い。一体どんな言葉を尽くしたら、理不尽に命を失った人々やその家族の、悲哀と憤りに見合うのというのだろう。

世界は美しいばかりではない。生は喜びだけに満ちてはいない。切ない事件が起こる度に確認する。ただ、それでも生きることに価値はあると、私は揺るぎ無く信じているし、共に生きる人にもそう伝えたい。




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