日々是迷々之記
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昨晩、日記を書いた後で無印良品の買い物を整理していたら、黒いトートバッグに盗難防止用のインクが入った器具(無理矢理むしるとインクが飛び出してくるというあれである)がついたままになっているのを発見した。本来ならレジで外してくれるのだが、店の人が忘れたようだ。
ということで、朝10時くらいに電話をしてその旨を告げた。「家で外す方法はありますか?」と聞いてみた。すると、外す器具を使わないとだめだと言う。そして、何と、店員さんが家まで交換品を持って届けに行くか、着払いで送ったら交換品を送ってくれるという。
いくらなんでも不良品でもないので、それは申し訳ないので、そのうち持参するので外して下さい、と言ったら本当に申し訳なさそうであった。確かにあれを外し忘れたのはあっちのミスだが、家まで取りに来てもらうのも恐縮してしまう。って、気が小さいんだろうか。またヒマを見て無印に行こう。
程なくして電話が鳴った。今度はフェリシモからだった。先日日記に書いた尻が破れていたジーンズの件。検品が十分でなかったので交換品を送りますとのことだった。そのとき、お客様が添付されていたクリップも送り返しましょうか?と訊かれた。
はて、クリップなんか付けたかな?と思ったが、返品票(フェリシモには返品用の伝票があるのだ)を捨ててしまっていたので、家のレポート用紙にどこが破れていたかなどを記入して、家にあったクリップでウエスト部分に留めて送ったのだった。ああ、そうか、あのクリップのことか、と思い出した。
いえ、結構です、とくに必要ないですし、と言い添えたら、向こうの人は大変恐縮していた。
いやはや。どこもかしこも非常に丁寧な対応でこっちの方が恐縮してしまった。特にフェリシモはネット上の掲示板でもあんまり評判が良くなかったので意外だった。対応する人にもよるのかもしれないが、今回は非常にまともな対応だったと思う。
今はネットがあるので口コミは異常な速さで広まってしまう。悪い口コミならなおさらだ。なので、店側も個人客をおざなりにできないのだろう。その流れは正しいと思う。一昔前よりも売る側と買う側の力関係に差がなくなってきている。丁寧な言葉遣いどころか、店は客を値踏みして、子供ながらに苦い経験をしたこともある。(子供の頃、肉屋にポテトサラダを買いに行ったら、表面が黄色く乾燥していたものを売られた。家でそれを見た母親が、文句を言いに行ったらちゃんとまともなのに詰め直していた。子供だからわかるまい、と昨日の残りを私に売ったようだった。オヤジめ。)
しかし今はそれが通用しない。しかも99%の人に対しての対応が気持ちよくできていたとしても、残りの1%に嫌な思いをさせてしまったら、それは何倍にもなって返ってくるのだろう。何故なら利用者は満足したら何も言わないが、不満だったら文句を言うからである。だからネット上には不平、不満が渦巻いているのかもしれない。
いいものはいい、イマイチなもんはイマイチだとちゃんと言えればいいのだが、褒めれば「業者、自作自演辞めろ。」とか書かれるのがオチでなかなか難しい。実際そういう業者もいるんだろうし。
結局、自分で見たこと、体験したこと、感じたことがあくまでリアルであって、人の言うことは参考程度でいいのだろう。まぁ、運もあるやろし。
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