日々是迷々之記
目次|前|次
年明けは新潟県で迎えた。スキー目的で6泊7日。私はそこに2冊の本を持っていった。「ノルウェイの森」上下巻だ。
わたしはこれを宿のベッドの上で読んだ。上巻を読み終えたとき、下巻を読もうかどうか迷った。おもしろいのかおもしろくないのかわからないのである。でも、結局スキーしている以外の時間はテレビもパソコンもないのでやることがなく、下巻も読んでしまった。以下感想。
本の帯によるとこれは「恋愛小説」らしい。しかしこういうのんが恋愛ならわたしは恋愛なんかしたことないような気がする。
おもしろいとは思えなかった理由の一つとして、主人公のワタナベ君が苦手なタイプだというのがある。こう自分では行動を起こさないくせに何か不満は多いような男の子。でも常時何かしら女の子が回りにいてぬるい。でもまあ作者が男性なのでこれが生身の男性心理というものなのだよ、と言われてしまえばそうかもしれない。
出てくる女性たちはみんな癖があるが、それなりに魅力的である。ゆえによく分からないのが何でそういう女性が屁のような主人公の回りをうろうろするかということだ。世の中にはもっと小ましな男がおるやろが、と思ってしまう。
結局一人の女性が死んでしまい、生きている方とつきあうというのが結末なのだ。死んでしまったほうの子が痛々しいまでにストイックだったので、この結末は少し残酷だと思った。「助けられなかったくせに生きてるほうとつきあうなよ。」というのが正直な感想。その生きていたほうの女の子も二股かけられてるのを知っているくせに、まとわりついたり、距離を置いたりというかけひきを繰り返し、最後は待つというスタンスを取る。
いやー、こういうことは現実にあるんだろうなあ。計算高く粘り勝ち。しかしこれが作者の言うところの恋愛ってやつなんだろうか。
ということで読み応えはあるが、面白くはないというのが感想。私はほとんど恋愛小説に興味がないので元々向いてなかったのかもしれないが。
が、しかし、「ベルサイユのばら」だとか、「バナナフィッシュ」とか今までにロマンスに感動したことがないわけではない。今でもたまにくらもちふさこや岩館真理子のマンガを出してきて読むこともあるし。
話はそれたが、本2冊を読み終えてもまだまだ時間があったのでこの小説をドラマ化することを考えてみた。以下は空想キャスティング。
ワタナベ君…妻夫木くん 直子…広末涼子 緑…矢田亜希子 ハツミさん…?(思いつかず) 永沢さん…要潤 レイコさん…山村レイコ 突撃隊…びびる大木
しかしエロ的描写が多いのでテレビや映画ではやりにくいだろう。削ってしまったら訳が分からなくなってしまうだろうし。
というわけでスキーに行ったのに何故か読書感想文を書いてしまった。スキーの話はまたのちほど。(の予定)
|