おとなの隠れ家/日記
marko
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2001年11月04日(日) ■ |
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旅の話 |
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アメリカのテキサスに10日ほど行っていた。 そこに住む、女友達(日本人)の結婚式に出席するために。
時期が時期だけに、飛行機に乗ることさえ怖かった私は、アメリカ行きを迷った。 結婚式の招待状がきて、2日後に、あのテロ事件が起こったのだ。
事件は、炭疽菌の話までふくれあがってしまった中、「いこうかな」と友達に電話すると、その先に喜ぶ彼女の声。 私は行く事を決心した。
アメリカにいく話は、会社やほんの少しの人にしか告げなかった。 もちろん、両親にも内緒。 本人が一番びびっているのに、「大丈夫? 危ないんじゃない?」なんてコメントは聞きたくなかったから。
行ってみれば、事件の影響は、たいしたことはなかった。 日本やアメリカの空港の警備が、通常よりややきびしくなっていた程度。 それよりも、目的地についた私は、そのとたんになつかしい思い出にひたっていった。
アメリカで暮らしたとき、その友達と出会った。 そのころ、私はそこに住んでいた。 今までの人生の中で、一番冒険をした1年間。 そこで出会った2人の友達。 その後、2年ほど連絡はとりあっていたものの、最近はぷっつりととだえていた。
でも、顔をあわせるなり、ハグ。 そして、すぐさま話が盛り上がり、あまり気を使いあうでもなく、いろんな事を語りあった。 私は思った。 「あー、彼女らとは、本当の友達なんだなぁ」と。
おとなになってからの友達は、なかなか出来にくいものだ。 仲良くなっても、縁は切れやすい。 音信不通の時間がありながら、話題に遠慮はなく、まるで学生時代からの友達のように話がはずんだ。
でも、話せば話すほど、私はさみしくなっていった。 彼女らは、私と違って、日本でしっかり学び、アメリカでさらに学び、そして、職についている。 自分の力で、いくつもの大きな壁を乗り越えて、さらに大きな目標に向かって進んでいる。 そんな がんばり屋さんの彼女達の話は、とても刺激的だったが、一方では、私に問いかける。 「あなたは一日を精一杯いきていますか?」と。
彼女らを見ていると、自分が精一杯生きていないことを思い知らされる結果となったのだ。
私は、日本へ帰ってきてからの2年、今の仕事を覚えるために、夢中で働いた。 でもその後は..... 彼女らがアメリカで、自分と戦いながら、勝ち取り、身につけている間、私はいったい何をしていたんだろう。
友達は思い出させてくれた。 くり返される平凡な毎日に流されていくのではなく、そこで自分はどう生きていくかと考えること。 今おかれている状況は、決して与えられたものではなく、自分で選択した道なのだから。 自分で進んでいかなくてはならないのだ。 今、目の前にある生活と向き合って、自分で切り開き、自分で答えを出すべきなんだ。 楽な道に逃げてしまっても、問題は解決せず、いつまでもそこに残ってしまうから。
時は過ぎてしまうと取り戻せない。 今回の旅でそれを実感した。
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