駄文
蒼海 零



 (現実を、生きているかい?)


「現実を生きていますか?
 僕は現実感なんてありません。よくわからないのです。
 生きていうるのか・死んでいるのか・よくわからない・・
 それでも死なないのはきっと死にたくはないのでしょう。」


とあるページで見かけた言葉。
軽い衝撃だった。
私に、そっくり当てはまる。


「私」は。
特別強い望みもない。
やりたいこともない。
臨床心理士になりたいと思い、大学を決めたのも、
この世界で生きていくには職を持つことが必須だと考えたから。
すごくやりたいから、目指しているわけじゃないの。
「何だったら、一番マシかなぁ」と思って、頭に浮かんだのが
薬剤師と臨床心理士だった。
化学があまりにも出来なくて、薬剤師を断念したのは周知の事実。(苦笑)


「私はここにいる」という確証はどこにあるのだろう。
「この世界はある」という確証はどこにあるのだろう。
いつも、いつか、夢の中へ溶け込んでいってしまえる気がする。

水の中に息を止めて漂っているとき、
自分の周りに異質な空間があると感じるでしょう?
透明なくせに半透明で、微妙に歪んだり、きれいだったり、苦しかったり・・・

私にとっての現実世界って、そんな感じ。

でも、私が死んだら家族が悲しむことを知っている。
友達も、きっと何人かは悲しいと思ってくれると思う。
だから、死にたい、とか、死のう、と思ったことはない。

きっと孤独になったら、私はいつでも夢の中の世界へ行ってしまえると思う。
それは死か、狂気か、信仰か、それとも他の何かか・・・・・

周りの他人(ひと)がいるから、私はこの世界で生きていける。
私が行ってしまったら、きっと悲しむから、だからここにいる。それだけ。
でも、それって現実感って言うの?
そこまで確かなものじゃないんだよ、これ。


自分はここにいると、思えなくなったのはいつからなのか。
それを考えると、
むしろ、自分がここにいると思えたことなどあったのか、と考えてしまう。


時々、自分の首を絞めてみることがある。
指先に脈を感じて、顔に血が上って、むくんだ様な感じになって、苦しくなる。
そのとき、少しだけ、「私はこの世界に生きている」と思う。

何度もいうけど、自殺願望はないよ。(笑)

ただ、私にはどうも、現実(リアル)に生きているという感覚が分からないのだ。




2002年03月03日(日)
初日 最新 目次 MAIL HOME


My追加