2004年04月21日(水) 粋。
購読している或るメールマガジンより。
神戸ルミナリエを見に行った人が伝えてくだすった御話。
会場での交通誘導警備員のアナウンスが非常に粋です。御洒落です。芸人でも文人でもなく、警備員なのに。
「お父さんお母さん子どもさんの手を離さないように」
「おじいさんおばあさんお嫁さんから、くれぐれもはぐれないように」
「この頃あまり上手くいっていないカップルも、今日だけは手をつなぎましょう」
大爆笑だったそうな。すらすらっとこのような文句が出てきて会場に来ている混雑で苛立っている人たちを和ませてしまう警備員。粋です。御洒落です。これだけでも大好きですが、まだ続きがあるのですね。
「ここでは止まったり、写真を撮ったりしないでください。ここはあなたの人生そのものです。立ち止まったり振り向いたりしないでください」
おそらく、お寺さんや教会などを拝観しに行ってもこれほど含蓄のある台詞は聞けないでしょう。素敵ですね、神戸の警備員。更にとどめの一ト言が次です。
「ルミナリエは点灯していますが、あなたの転倒は必要ありません」
……おいしいオチやなあ。やるな神戸の警備員。プロフェッショナルです。交通誘導警備員だからと言って交通誘導だけやっていればいいというものではない、というプロの一ト捻り技が効いています。
しかしそれにしても、ルミナリエって神戸で一躍有名になりましたね。イタリア人デザイナーに発注してはじめて公開したのは当市だったのですが。急に有名になったのは公開翌年に神戸に移設されてからのことです。