真実を知った夜。 - 2003年08月06日(水) ワタシと彼は月に1度、週末に会えれば良い方だった。 いつも彼がワタシの住んでいる所に会いに来てくれていた。 しかも、ワタシは実家に住んでいることや家が厳しいこともあって、 夜も一緒に過ごすでもなく、普通に帰宅していた。 彼も「今ヘンにバレて家族に悪い印象を与えるよりよっぽどいい。長い目でみているから。」と言ってくれていた。 ワタシはその言葉がとてもとても嬉しかった。 二股の事実を知ったのは、今からちょうど1ヶ月前。 2ヶ月ぶりに会えた夜のことだった。 その日は親に絶対バレないようなアリバイ工作が可能で、夜も一緒に過ごせることができていた。 もう日付も変わった午前2時過ぎだったと思う。 彼は仕事疲れとワタシのとこまで来てくれた移動疲れで寝ちゃってた。 ふと目に入った彼のケータイ。 浮気をしているかもしれないと疑ったことは1度もなかった。 彼を心から信じてた。 ただの興味本位だった。 「悪いな」とも思ったけど、 「女々しいことなんて1つもないからケータイみてもいいよ。」と言った彼の言葉を思い出しながらケータイを見た。 まず見たのは着信履歴。 部屋に戻った時、「仕事先と実家から電話がかかってきてるからかけ直してくる」と彼が1度部屋を出た。 当然仕事先と実家からの着信があるはず。 実家からの着信は確かにあった。 だけど、そこにあったのは、仕事先ではなくカタカナで書かれてあった女の名前。 着信のほとんどがその名前だった。 ワタシと過ごした今日1日の間にも、何度も何度もかかってきてた。 あぁ。と確信した。 その後、メールを見た。 そういうことだった。 一瞬ワタシと彼がやりとりしたメールではないかと勘違いするような内容のメール。 ハートの絵文字。。。。 ワタシがすごく遠く感じる、でも彼にとっては近所の待ち合わせの駅。 家で待っているということ。 同棲したいということを意味する内容。 指輪を贈ったというような内容。 ワタシがケータイを見たことさえ黙っておけば、 次の日の朝何事もなかったかのようにまた楽しく過ごせる。 ワタシさえ黙っておけば黙っておけば。。。 我慢しよう。頑張れ自分。 落ち着くんだ。。。。 でも無理だった。 全身が震えて、暑くもないのに汗が吹き出てきた。 恐くて恐くて、耳鳴りがした。 そして彼を起こしたワタシは、 「ごめん、悪いと思ったけどケータイ見ました。。。」と彼に伝えた。 彼は突然のことにとても驚いて、そしてうなだれた。 ワタシが泣きたいのに、彼も泣いてた。 ワタシはきっとまだ期待していたのだと思う。 「これが夢ならいいのに。」と、こんなに望んだ夜はなかった。 ...
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