つたないことば
pastwill


2003年06月01日(日)  

太陽が高くなって、木々の下に黒い影を落した午後
ぼんやりと外を眺める君がいた
なんだかひどく遠いところを見ているような
それとも本当にただぼんやりしているだけなのか
ほんの少ししか離れていない僕の存在すら
気づいていないようだった
きみはいつまでも遠くを眺めて
たまにため息をついたりして
それでも目は遠くを見ていて
僕もずっときみを見ていた
君の黒い眸に何が映っているのか
僕にはわからないけれど
君には見えていたんだね
僕が見えなくなってしまったものを
君には感じられたんだね
僕が忘れてしまったことを

昼下がりの日の光
木々の落とした黒い影

僕はいつしかその中にとける



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