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※・・・えーと、とある幼児番組を見ているうちに、出来心でこんなの書いちゃいました。「はさむ」も「包む」も良く似てる、ってことで。 フレデリカFanの方、お許し下さいませ(汗)。 **************** 銀英伝コメディーパロ ひとりで・・・できるもん!(笑) フレデリカ・グリーンヒル・ヤンは料理が不得意だった。 長年の夢であった、ヤン・ウェンリーとの結婚生活に入るに辺り、その苦手方面を何とかしようとしてみたのだが、努力は不発に終わった。 仕方がなくフレデリカは、他人に食べさせても差し障りのないであろう、だが「料理」と言うにはあまりにささやかな食べ物を、食卓の上に乗せることにしたのである。 それはサンドイッチだったり、クレープだったり、ハンバーガーだったりしたわけだが、夫曰く「はさむものばかりだね」と言う指摘は密かに、彼女の矜持に火をつけた。 握り拳も力強く、彼女は決意する。 「このままではいけないわ。何とかしないと・・・」 ・・・が、救いの手は思いも寄らないところから現われた。キャゼルヌの娘・シャロット・フィリスである。 ヤン家とキャゼルヌ家の交流は同盟敗北後も、逃亡者たりえてダヤン・ハーン基地にとどまっている間も、途絶えることはない。そのためヤン夫妻は時々、キャゼルヌ夫人の夕餉をごちそうになったのだが、その夜は少々、趣が違った。 ヤンがメルカッツらと戦隊の調整に出かけていて、フレデリカだけが夕食に呼ばれた夜、シャルロットが無邪気な笑みと共に差し出してきたのである。 「フレデリカお姉ちゃま、これシャルロットが作ったの。食べてみて」 それは、コンビーフとマッシュポテトを中身につめたロールキャベツで、シャルロットがほぼ自分だけで料理したのだと言う。 「自分だけでって・・・危なくないの?」 「ううん、あのね、電子レンジだけで作ることが出来るの。このTV番組で言っていた通りにしただけ」 そう言って見せてくれたのは、フレデリカには見慣れない幼児番組「ひとりで●きるもん」(笑)。 遥か昔に、ヤンの御先祖の出身国近くで放映されていて好評を博したものを、リメイクした番組らしい。今週は「包む」のテーマに沿って、子供にも手軽に作ることが出来る料理を紹介していた。 「包む・・・か。そうだわ、はさむことと包むことは、そんなに違いはないはず。だったら私にも、何とか取得できるはずだわっ!」 やる気という炎をメラメラと燃え上がらせて、フレデリカは会心の笑みを浮かべた。 数時間後・・・。 「フレデリカ、そんなに気にしないで。それより火傷はしなかったかい?」 「でもあなた、せっかくの食材をこんなに無駄にしちゃって・・・」 しょげ返ったフレデリカの傍らには、消し炭と化したキャベツと、ガチガチに硬くなってしまったマッシュポテトが、鎮座していたのだった。 ───それから幾度もの失敗を経験した後、フレデリカは主婦としての立場に固執することをやめ、デスクワークの達人としての自分のありように、力を発揮することを心に決めたらしい。 彼女の料理の腕前が上がったかどうかは、歴史は何も告げてはいない。 銀河の歴史がまた1ページ・・・なんちゃって☆ 《終》 ************ イヤ、だから出来心なんですってば☆ たまたま今週の「ひとりでできるもん!」が包む料理だったもんだから・・・(汗)
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