‖ ひびひより日記 ‖
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2010年11月15日(月) 蜷川版「じゃじゃ馬馴らし」

13日に見てきました。
「ガラスの仮面」を見に行った時に劇場で販売されていたチケットだったんですが、最前列という席番に魅せられて(笑)
チケットを購入。(最前列を舞台仕様でつぶす予定だったのが変更されたもよう)

蜷川さんのオールメールシリーズの喜劇は、全部網羅しているんですが(初演版の「お気に召すまま」以外は、見ている)
やはり、面白かったです。
シンプルなセットだったけど、衣装は、言うまでもなく豪華だしね(笑)
話の展開は知っているので、倉田版との違いも見れて、楽しかったです。
蜷川さんのは、原作に忠実に進んでいるみたいなので、冒頭のスライの酔っ払い部分は、意味なし。
本編の方が断然、面白いからね。終わりもその酔っ払いの存在なんて忘れてしまっているから。

さて、貫禄だったのは、亀治郎さんのキャタリーナ。
歌舞伎調も交えて、実に逞しいキャタリーナでした。
で、こちらの月川ビアンカは、本当にしとやかな姫(もう、いつもの姫っぷりでした)
キャタリーナにこぶしでぶん殴られて、気絶したりするんだけどね(笑)
この姉妹。結構な年の差でした。
ライフ版は、キャタリーナが可愛い子ちゃんだったから、その真逆。
亀治郎のキャタリーナの動きは、静だったし、その存在だけがすごかったのかな〜。
で、筧さんにぺトルーチオが、ものすごい喋りで圧巻。
だって、瞬きせずに喋り倒してましたからね。
なんか、動と静のカップルだったかも。

で、妹のカップルは、ルーセンショー(山本裕典)が幼くて、ビアンカにゾッコンなのが、可愛いかったかな。
最初から尻にひかれていました。

ルーセンショーの召使のトラーニオ(田島優成)は、スラリとした若い男の子でした。
割りに同い年みたいで、もうすっごく頑張ってったって感じで、汗もすごいかったけど、つばも、飛んでくる勢いでした。
大きく口を開けて、台詞を喋っていたしけど、笑顔は、ステキでした。

で、彼の衣装のズボンが、入れ替わったときに、
はいていた白のパンツが1幕では、左のひざあたりが真一文字に裂けていたし、右側も穴が開いてました。
これは、山本ルーセンショーがビアンカを追って、膝立ちで這っていたから生地が弱ったのか?
はたまたこのパンツは、トラーニオ専用のものなのか、わからないんだけど、
でも2幕では、きっちり、穴も横線もふさがれておりました(笑)
さすが、仕事がはやいスタッフさんですね。

こちらのホーテンショーとグレミオーおじいさんは、年齢もぐっと高かめ。
ホーテンショーは、蜷川舞台には、おなじみの横田栄司。
すっごく細くなっていて、とってもステキでした♪
ビアンカにあっちで調整していてと言われて、ひとり寂しく調整しているときに
小芝居で、引いていないのに上から音が鳴っているのを不思議そうにしてました(笑)
実際、音はでているのか出ていないのか?

グレミオーおじいさんは、もうはげていたし、ルーセンショーの屋敷前で待っているときには、ひじに下げていた袋から、毛糸で編み物してましたからね。

後、ビックリしたのは、ホーテンショーが結婚した未亡人の口がすごかった…
人間、あんな風に口がひん曲がるものなのかと…(最初、作り物かとおもうくらい)
それともひとつ、ぺトルーチオの馬…
ものすごいひどい形容詩されていたのだけど、そのとおりのひどい馬の姿にマジで気持ち悪かったです。
そういうのは、倉田版は、カットされていたのねと。
なにげにカットされていた台詞なんかがわかったのも楽しみの一つだったかも。

高いチケットだったけど、その違いも見れたし面白かったです。
ライフ版も倉田さんなりの切り口だったし、音楽劇というのもそれはそれで、面白かったので、
比べるものでは、なかったとは思う。
どっちも楽しかったんでね。

面白かったのは、客席も(笑)
お隣のご夫人二人連れは、亀治郎さんのファンだったようで、亀ちゃんを終始「きれい、キレイ」と褒めていました。
カテコでもまだ、開くわよとお隣のご友人に説明していたし。
(蜷川さんのは、結構カテコあるし、大阪は、アナウンスはいっても拍手がしつこいところは、ありますので
まあ、そこは歌舞伎とは違うところでもありますから)
その反応も面白かったのです。
だって、ビアンカ役の月川君のことを、ルーセンショーをオブって出てきた時に、はじめて「男なの?」とかつぶやいてましたからね。

しかし、蜷川版は、キャラリーナがなんといっても逞しい主役でした。



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