流天日記
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ビリジアンの生い茂るほそい路地を抜けると カッと照りつける太陽が私を迎えてくれた
南国特有の突き抜けた猛暑である
大通りはゆるやかに傾斜している 右手を見ると、下り坂の向こうに 青白い水平線が見える。 左手を見ると、上り坂の向こうに 発達した町並みが見える。
時計を見ると丁度満ち潮の時刻である 青い水は、車を飲み込み、人をのみこみ 町をゆっくりと侵食してゆく。 この町は海と共にあるのだ 私の今いる足元だって、数分後には水の中になるのだろう。 (完)
spacesoda
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