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私はやはりおかしいのかもしれない。 - 2002年02月24日(日) 親友をとても大切だし、そんなことが仮に出来るとして自分か親友かの二択なら、親友に命をあげようと思う。そんな風に私は親友を大切だが、自分も大切だ。勿論。 自分を大切じゃない人間の命なんか賭けられても安いものである。要らないんならいいやってカンジでとても安いし、軽い。 大切だからこそ価値があると私は思う。大切な私の命をあげよう。そんな風に思う人が私には居る。 しかし。しかしだ。 今日、学生時代の友人が遊びに来た。 正確には、友人『だった』だけで、今日までほぼ丸3年、こちらからはアクションを起こしていない。私は彼女を『学生時代だけの友人』だと、割と出逢った最初から定義していたし、その見解は卒業まで変わらなかった。だから、彼女とは、私が大阪を離れた時点で、もう縁が無くなったものだと思っていた。 が、向こうにとってはそうじゃなかったようで、つい最近家の方に電話がかかってきて、遊びに来たいと言う。 ソレはまあいい。ぷち同窓会なら一向に拒む理由が無い訳で、だから何の疑問も無くおいでよと私は彼女を招いた。 で、今日、来た。 彼女が私に話をするときは、いつもいつも何か困っているとき、とかそういう状況だったのを思い出した。3年も経ってるから忘れてたよ(笑) 今困っているらしい事を私に話してきたのだが……鬱状態の人を抱え込んで困っているという。向こうの望む言葉は解るが、それを言ってやる気になれない、と。 別にソレは構わないと思う。 冷たいようだが、人間、背負ってやれる人間の数は決まっている。もしかしたら一人も背負う事なんて無理なのかもしれない。でも、そうしようと決めて、出来る限りで守れる人間の数なんて、ほんの数人である。 ……と、少なくとも私は思っている。 なので、『背負えない』という彼女の気持ちは解るし、ソレは責められるべきものではない。自分は冷たいのか、今の仕事を辞めるまで(彼女は3月末で仕事を辞めるそうだが)面倒見るべきなのかと彼女は煩悶していた。 が、私は相変わらずズケズケモノを言う人間なので、『3月末になったら絶対手を離すと決めてる人間に、今手を差し伸べたいと思うのはあんたの自己満足でしょう。離すと決めてるならさっさと離さないと彼女の落ちる奈落はどんどん深くなると思うが』などと遠慮の無い事をのたまった。 すると彼女は、『自己満足のために手を伸ばそうかと』。 ……確信犯かい。 『自己満足だと解ってるなら、別に手出したいだけ出せばいいと思うけど。絶対救えないし、後で泥沼見るだろうけど今満足したいならすれば良いじゃん。向こうも今のところそれを望んでるわけだし』と、我ながら鬼のような意見を言う始末。 いや、泥沼見てみるのも勉強でしょうお互い。 コレが親友なら、もっと全然対処の仕方もアドバイスの仕方も変わるんだがソレは親友がそういう悩みを持ったときに、その人だけに言うのでココには書きません(笑) まあとにかく、そういうカンジで話は進んでいったわけですよ。 すると、彼女がいう、その鬱の人を救ってあげたいという気にならない根拠が驚きました。 自分が鬱入りそうだと思うから、という自衛のため、或いはココで持ち上げても学習しないで何度も同じ事して楽しんでそうな人だと思うから(私は、今回の彼女は後者と見たが)、とかなら解る。うん、解るのよ。 でも言った理由が、『私その子の彼氏でも旦那でも無いし、結婚する訳じゃないし』………。 コレはちょっと驚きでした。 私だって、結婚するわけじゃない、彼氏にも旦那にも当然なってもらえなかったしそんなことを望んだわけじゃない同性の友人に救われたし、そうやって背負おうと思ってる同性の友人が居る。無論結婚して欲しくなんか無いです全然。 君は彼氏や旦那にそんなことを求めてるのかね?と思ってしまった…。裏を返せばそういうことでしょ。 そりゃ、それをしてくれたらある意味最高なんだろうけど、恋愛の相手に教師まで求めるなよ。一緒に成長しようくらいの気で居ろよ。じゃないと相手が可哀想だぞ。 しかしどっかで聞いたハナシやな、と思ってたら、私の前の彼氏がこういうこと言ってたなあと思い出してしまいました。 そんで、悩み事は全部聞いて僕を救ってねと言われたも同然の私は、『お前友達おらんのかい』とかなり本気で思いました。そんなモン押し付けてくれるなとも。 対等に恋愛しようよ〜頼むから…。相手におんぶに抱っこになるつもりなんか最悪だ。少なくとも私の中では最悪だ。 みんな、恋愛する相手なら当然自分を救ってくれるものと思い込んでるの? 私は却って『恋愛の相手』の方が線を引くところがあるんだが、みんな恋愛してる相手には何もかも包み隠さずお話してるの?救ってくれる力をくれるのは、恋愛の対象となった相手だけなの? 救うとか救わないとか、私は結局本人に立つ気があるのかどうかで振り分けてる。オチてても、ヒントさえ出せば自力で立ち上がる、そういう気概のある人間じゃないと相手にしない。 おんぶに抱っこでみんな私の代わりに考えてね、みたいな人間は重くて付き合ってられないからだ。しかも困る事に、志向依存型、結構居るんだよ。 代わりになんて考えてられるか、私も私の事で手一杯だ!! なので、共存は出来るが依存は出来ない。もうそういう性格なんだろう。 共依存で生活できる人も結構居るようだが、私はソレはできないし、したくない。考えること全てを他人に任せてしまったら、どんなに人生つまらないだろう。思考をしなくなる事と死ぬことは、私の中でイコールだ。私が脳死したら生命を維持してくれなくて結構である。心臓が動いてるだけの生には執着できない。 話がずれてしまったが、とにかく謎なセリフだった。 『彼氏じゃないしな〜』といわれるよりは、『もう本人にヤル気がないから見捨てる』と言われた方が大納得だったのに。じゃあ君が男だったら彼女を救ってやったのかね?と訊いては居ないが。訊けば良かった。 『モラルの部分でな、見捨ててええんかなって思うねん』 彼女はこのセリフを何度も繰り返していたが、見境無しに精神疾患持ちに手を出すのがモラリストのする事だとは思えん。救う自信がないなら、或いは同じ泥沼に落ちてやる覚悟がないなら、元来シロウトが手を出していい分野じゃないと思う。 でも、『親友』だったら、そこから出る力を与えられる。…と、私は思う。 その彼女の弱さは、そうなった彼女をでも見捨てないで、信じてくれる親友を作ることが出来なかったところだ。そうなった事を理由に遠ざかっていく人間は親友じゃない。そうなっても側に居てくれると信じられる人間が出来なかったところが、彼女の薄いところだと思う。 『薄っぺらいのが見えてしまってん』と、友人はポロリと本音をこぼした。 だからそっちなら納得したのに、いろいろ訳の解らん言い訳すんなよ。 『優しい人間やと思われたいやん』とも、彼女は繰り返していたが、そんな幻想は棄てなさいと言っておいた。 全てに優しい人間なんか、全てに冷たいのと一緒だよ。 私は、私に関わってくれた、私の大切な人達以外のアカの他人に『冷たい』と思われていても一向に構わない。それが良いとは言わないが、そのアカの他人のために使わなかったエネルギー分だけ、大切な人たちに優しさとして降らせれたら大満足なのだ。その程度のウツワなので構わんと思っている。 ………こんな考え方の私はやはり偏っていて、おかしい人間なんだろう。 まあコレはこれで誰にも迷惑かけてないはずだし良いでしょう(笑←ホンマか)。 -
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