「硝子の月」
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2004年05月17日(月)
<錯綜> 瀬生曲
「私が『紡ぎ手』なのに……月は……」
――あのおんなをえらぶの?
声にせず、唇さえ動かなかった呟きを読んだのか、御大が綺麗な苦笑を浮かべる。彼女にこんな表情をさせる存在などそういるものではない。
紗月 護 |
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