影戸の日記

2005年04月01日(金) 台湾レポートその2 ict 英語

この資料は
http://www.kageto.jp/tw327/にあります。
引用の場合は御連絡ください。

台湾ICT英語教育 教育視察旅行
                         日本福祉大学   影戸 誠
概要
これまで国際交流の主な相手地域として台湾高雄市とし、交流をすすめてきた。
今回6年間の交流をベースに現地大学の先生方との交流と小学校、中学、高校の訪問を行った。

キーワード
 ICT活用の授業、生徒にインタビュー 英語教育とICTの融合 ワールド
ユースミーティングの位置

1 高雄女子高校
  英検準一級程度の聞き取り授業内容、教員のデジタル教材開発、共有
  生徒との懇談 国を支える気概  

2 龍華中学
  ICTと英語の推進、日常的な教科の利用


3 三民家商
  英語とICT活用 国際交流と英語活用 英語力ある生徒との意見交換会開催
  学校のデザイン

4 教育委員会
  教育長、小中高校長、スタッフとワールドユースミーティングをはじめとす
る研究協議

5 福東小学校
  まさに英語教育の実践校 新たに バイリンガルクラスを全市から選考した
生徒で形成 授業はすばらしかった


27日セントレア空港より台北入り、セントレアは確かにバリアフリーの使いやすい空港である。国内線と国際線も同じビルの中にある。実際歩いて強く感じたことは、空港のどこからでも自分の位置がよくわかるような、工夫が凝らされている。窓の外がところどころでよく見える。
 環境保全をアピールするゴミ箱には日本福祉大学の宣伝がある。


27日 台北 人口265万人
台北到着後普通はそのまま台北蒋介石国際空港で乗り換えて高雄に向かうのだが、春休みということもあって、乗り換え便が取れなかった、松山国内空港へ移動し高雄入りした。
 普通であれば名古屋9:30に乗れば14:30には着くのだが、今回4:30到着となった。

市内観光ということで、連れて行ってもらったのだが、寿山公園、水の無い登清湖など賛嘆たるものだった。水の無いとわかっていて連れて行く神経がわからない。
 夕食は河辺餐庁というシーフードレストランやっと何とか息をつく。


28日 朝 高雄女子高校へ 生徒数3000名 
あまりにひどい観光だったのでせめてと愛河散策をしながら高校へ向かおうとした。雨である。断念してバスで向かう。
 正門に生徒たち10名が待ってくれている。降りようとすると、雨が降っているので後門へ回るという。
 生徒たちが移動して待ってくれている。

教員意見交換会
 きれいな会議室で自己紹介
 教育委員会に行っていたというユー校長先生も駆けつけてくれる。
 シルビア先生のICT活用のプレゼンテーションの後水越先生の日本の学校制度に関するプレゼンテーションがあった。大学院博士課程院生の岩崎さんが通訳を担当してくれる。
 生徒たち1年生10名が英語でわれわれグループを案内してくれる。
授業参観
ICT活用英語「依頼と説得」 文化祭の練習のために体育館を使わせてほしいという設定で相手に「ノー」と言わせないように英語で話しかけるという設定である。
 生徒は画面上に掲示板に自分の考えた「説得文」を書き、友達と話あう。数人が前に出てきて、即興劇でその場面を再現する。
 一度やり、先生からのアドバイスがある。それを聞いてまたその場面を再現する。
しかしこのときそのやり取りは即座にデジタル化され、動画として掲示板に上げられる。
 これらは保護者に対する授業内容の公開であり、復習の材料となる。



一般の教室参観
英語の授業 先生はすべて英語で指導する。そのリスニング力はおそらく英検準一級程度であろう。かなりのスピードであるがその内容を理解している。先生の軽妙な英語のジョークにも反応して笑う。このような授業を見たのは韓国の梨花女子大の授業以来である。
 天井につるされた、プロジェクターを活用して、e-Learningサイトにあらかじめ準備していた動画を使い指導していく。なによりもその動画は先生たちによって演じられている。
 愛情も感じられるし、そのような教材をネットワーク上で共有しているというデータベース活用のすばらしさ、先生方の前向きな姿勢を感じる。
パワーポイントに世界の文化を伝える画像を次々に出していき、その感想をひきだす。
これらは最後のリーディングへとつながっていく。



生徒インタビュー
 生徒と語る時間を設けてほしいと依頼し、快く応じてくれた。案内をしてくれた生徒の9中で
 ・学校生活の中での生きがいは何か
 バスケットでの時間(気分転換、座ってばかりだから)、国際交流クラブでの活動、実際にスロバキアへ行って環境保全をテーマに話あってきた。
 ・将来の夢は何か
 まだ決めていないが、大学にはいって考えたいとおもう。 エンジニア 医者など


27日昼食
高雄女子高校の校長先生の宴席
PTA会長、校長、主要校務担当者が接待してくれる。2時間も楽しい時間が過ぎた



龍華中学校
歓迎の生徒たちが待つ到着
ジャー校長の自らのプレゼンテーション
歓迎の意味も含めて、ジャー校長先生自らが英語のプレゼンテーションを行う。大変クリアな英語での解説。学校の概要、インターネット活用、英語教育について説明
毎日7時間の授業があるという。










授業参観
 最初に「科学と技術」の授業を参観、テーブルの上に無線lanでつながれたノートPCがある。しかし液晶モニターをこれに接続して、グループ全員約10名が2つの画面を通してデータを活用している。プロジェクターで映す内容とノートで魅せる内容を分けて説明している。


















2 国語
 教科書の内容をパワーポイントで説明、楷書、行書の違いなどたくさんの例を揚げて説明。不思議なもので、中国語のわからないわれわれも何を説明しているのか分かる。メディアの持つ特性をいまさらながら学習させてもらった。


3 総合学習
 今回のコーディネートをしてくれたアン先生の指導。2年生の授業である。中学生ながらほとんど英語で授業が進められる。京劇で使われるマスクの意味を説明。メイキャップの色がキャラクターをあらわしていることを説明。与えられたマスクにペイントショップで色をつけて、最後に英語で4-5行の文章でそれを説明する。
 生徒の動きは早い、指定のe-Learningサイトから塗りつぶすためのファイルをダウンロードする。塗りの操作を行うと同時に、アン先生の準備した英文「色とキャラクター」赤・・エネルギー などを英文でその関係を読み取りながら製作していく。
 わずかな時間であるがどんどんと進めていく、最後の作品の提示(画像一斉転送)を行うとともに、書き込んだ英文を発表させる。
途中で「このカラーは君のキャラクターなの」と聞いてみると「だいたいね」とこたえる。


最後に英語での作品説明がそれぞれの生徒からあった。



生徒との歓談

習字や、二胡の演奏で迎えてくれる。
「廊下に成績が得点順に張り出してあったけど、あれはみんなのやる気を増進しますか」
などの質問が飛び交う、「・・・・」「はい がんばれます」など反応は様々である。

28日 夜
各校の熱心な応対に感激しながらホテルで食事
一部は「夜市」の散歩 
蛇血やカエル 、足裏本場マッサージ など 台湾の夜は熱い


29日 学校参観2日目
先導ということで、三民高校の教頭先生とバディ先生がホテルまで来てくれる。
黄校長先生が正門で出迎え、12月依頼である。お元気そう。
会議室に入り、参加者説明。その後バディよりICTと英語教育についてプレゼンテーション。

台湾の訪問を伝えるホームページ
http://www.smvhs.kh.edu.tw/Activity_Display.php?AutoNo=0000000236

英語の授業1
サンスン先生「ボディーランゲージ」の授業を参観。沖縄尚学高校とテレビ会議を使い共同授業。お辞儀をしたり、フランス方式の挨拶をしたり、ボディーランゲージについて論議をすすめていく。沖縄尚学は甲子園に参加中、残ってくれている申し訳なく思う。



授業参観2 バディ先生 「プレゼンテーション」




テーマに従ってグループでプレゼンテーション発表。ファイルはまだ不十分だったが積極的な取組が見られた。英語での説明が3分の2授業

英語授業3
大変使い慣れた感じがした。音声や、PPTの画像を活用しながらも、黒板をうまく使っている。
「スクリーンをを半分だけおろす」という技を見せてもらった。
英語活用が3分の2程度で、なるべく英語を使うようにしている様子がうかがえた。
 生徒の理解にも問題無いことが要すから伺えた。









生徒との懇談




この学校でも生徒と自由に話す機会をもらった。何人かはこれまでの国際交流プロジェクトで出会った生徒もいる。吉崎先生はじめ、皆さんそれぞれ4グループを作って直接生徒にインタビューを行った。


29日昼 教育委員会訪問 教育長との懇談 記者会見
 




これまで特にワールドユースミーティングの連携が深い、教育委員会を訪問、この日は日本側はワールドユースミーティング2005への招待状、教育長からは2005年国際会議への招待状の交換セレモニーとしてデザインされた。数社の新聞記者が来ている。
今後とも研究協議を共に重ね、ワールドユースミーティングを推進していこうとの話し合いが行われた。



その後教育長、副教育長、高雄市の主だった大学、高校、中学小学校の先生方と会食


29日午後 福東小学校
英語教材開発センターを併設する福東小学校へ

1997年より全国に先駆けて初学校の英語教育を実践し、ictを活用した教育手法、教材の開発を行っている。

e-learningのサイトに教科書と連動した、音声ファイル、動画ファイル、テキストを配置し、タスクベース(課題の提供――達成のスパイラル型展開)の授業を展開している。
英語科主任の先生はさらに授業を発展させるために日本での交流校を探しているという。
spenser.tw@msa.hinet.net

 タスクの一つ
天気の学習
・It is rainy. It is sunny.  Is it rainy? などの表現の学ぶ 
・rainy の部分は画像で雨の様子がweb上で表記されている。
・ 先生が表現を読むーーwebからネイティブの読みを聞くーーーパソコンの漫画がランダムに数字を選ぶ ―――番号の生徒が発表する 拍手 分からない場合近くの子が「応援」の意味で答える。
・ 英語の歌を歌いながら、penを回す、途中で止めて、当たった生徒がフィラッシュカードの画面を答える。 It is sunny など
教師は原則英語で授業を進める。





そのご急ぎ、高雄国内線へ 台北到着18:30分

29日よる 夕食も盛り上がる 参観の興奮さめやらず

30日朝 IT家具、ユビキタス設定のアレスのショールームを訪問





台湾 日本 中国、イタリア、スペイン ドイツのデザインにそれぞれ特徴があり楽しかった。フリーアクセスが一般化していない国では、天井より電源をとる方式(旧職員室側)

30日 わずかの観光

烈士廟の衛兵交代式を見て、土産物屋さん そして各地へ
福岡 大阪 名古屋 東京
お疲れ様でした。


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