のづ随想録 〜風をあつめて〜
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【のづ写日記 ADVANCE】

2001年11月12日(月) 冬はもうそこまで

 冬はもうそこまで、と書いたが、気づけば“立冬”も過ぎたことだし、暦の上ではもう冬なんだな。先日も、事務所を出てちょっと離れた駐車場まで歩く道すがら、吐く息が白く残って消えるのに気づいて「ああ、いやな季節がきたものだ……」とどんよりと曇った低い空を見上げたものだった。

 俺は冬が嫌いだ。

 こう言ってしまうと身もふたもないが、あえて言えば、俺は冬という季節は決して嫌いではないが、寒さにはめちゃめちゃ弱い――というあたりだろうか。
 夏は多少暑くても、人間としてのエネルギーのほとばしりを感じるし、なにより世の中が活動的になる。様々な経済効果を考えたって、冬より夏の方がいいのは明らかだ。ビールが美味いのはやっぱり夏だし、暑いさなかに汗だくになって食べる鍋焼きうどん、というものも個人的にはかなり好きだ。
 気温が下がってくると、こう体が縮こまってしまってナニもやる気が起きなくなる。外を歩き回らなきゃ仕事にならないのに、エアコンでぬくぬくになった営業車を出るのにかなりの気合と勇気を要する。よって冬場の仕事の能率は著しく下がっていると言えよう。冬眠する動物の気持ちがホント良くわかる。
 真冬になって、ちょっと日差しがあったり平年より2度高めです、なんて気温の日には「ああ、今日はあたたかいね」なんていう話になるが、俺には当てはまらない。

『毎日が最低気温』
 
 これが俺の冬だ。
 ああ、本当に冬はいやだ。だって寒いんだもん。


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