2001年12月07日(金) |
ばかなことをやったもんだ |
今さらながら言ってしまうと、俺は本当に友人には恵まれていると思っている。 さすがに小・中学校の友達とはすっかり付き合いがなくなってしまっているが、高校の時――特に高校三年――に同じクラスになった連中とは今でも男女問わずのいい付き合いをさせてもらっている。大学に入ってからはサークルが学生生活の中心であり、その仲間達ともここ数年になって時折飲み会をやったりと、かけがえのない友人達だ。 高三で同じクラスになった仲間とは、18歳からの付き合いとなるわけで実に16年もの仲、ということになる。考えてみると親兄弟の次ぎに付き合いの長い連中だ。今でこそ、それぞれがそれぞれの家庭を持ったり仕事が忙しかったりで学生時代の時のようなノリで頻繁に集まったりなどは出来なくなってきているが、今から思うと、彼らとは本当に楽しい――ばかなことをやったもんだ。 先日、仕事で営業車を走らせている時、ふと思い出したことがあった。彼らとの遊びの企画。題して、
『葛西臨海水族園でマグロを見た後、鉄火丼を食べようツアー』
ばかだ。本当にばかだ。 このタイトルを思い出した瞬間、全身が脱力した。 そもそも俺達は、なにかにつけ遊びの企画にタイトルを付けるのが好きだった。その中でもこのタイトルはまさに“そのまんま”で、内容もばかばかしいこと山の如し、である。 いつのことだったかはよく覚えていないが、葛西臨海水族園がオープンしてまだ間もない頃だったろうか。この水族館には海流のある巨大な水槽があり、そこで高速で泳ぐマグロを飼育していることがひとつのウリだった。その頃はちょっと話題にもなっていたこの水槽のマグロを見に行こう――というのは分かるのだが、なぜその後に鉄火丼を食べよう、という発想につながるのか。言ってしまえばそれが俺達の俺達たる所以であろう。こんな企画に4、5人が参加し、水族館の後にわざわざ寿司屋を探して2000円近く出してちゃんとした鉄火丼を本当に食ったんだから、本当にばかだ。 こんなばかをやってきた仲間達と、今年も忘年会が控えている。三十路をとうに過ぎた連中だが、またあの頃のようにげらげらと下品に笑いあえるかと思うと、今からとても楽しみである。
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