のづ随想録 〜風をあつめて〜
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2003年07月26日(土) “ぶっかけ”よりも“ざる”です

 グルメ、というのには程遠いものの“食べる”ことは好きだ。
 特に好きなもののひとつが麺類。ココでも何度となく話題にしている「蕎麦」から始まって、「ラーメン」「素麺」「きしめん」「冷麺」「スパゲティ」「春雨」「お鍋に入れるマロニー」と、基本的に細くて長いものはおしなべて好き。「ところてん」あたりは“細くて長い”けれど、あの酢醤油みたいなのをかけて食べる、というのがダメ。
 で、最近になって俺の中で「うどん」がにわかにクローズアップされてきた。
 ここ数年、「讃岐うどん」が静かなブームになっているのは皆さんもご存知だろう。テレビのグルメ番組でも時々特番をやっているくらいだから、もう“静か”と言うわけではないのかも知れないが、もともと麺類好きの俺はまだ「讃岐うどん」が“静か”だった頃から注目はしていた。『おそるべし讃岐うどん』とかいう本も出てたよねえ。思えば一昨年の夏にツマと草津温泉へ行ったのも、途中の「水沢うどん」が目的のひとつでもあった。
 一方で、滋賀に長期出張に行っていたころに「天輪うどん」という旨いうどん屋によく通っていたことも背景にある。ファミレスタイプのこの店は週末になると「釜あげうどん食べ放題」という魅力的な看板を掲げていて、家族連れを中心に随分と賑わっていた。俺は週末の昼下がりにこの店に出掛けていって、3〜4人前の釜あげうどんをずるずるとほお張っていたのだ。
 休日出勤の今日、無事『経営会議』も乗り切って、身もココロも自由な心持ちになった俺は昼食にうどんを食べることにした。
 ひと月ほど以前に『どっちの料理ショー』で紹介されていた南池袋の『硯家(すずりや)』という店。店名と住所だけはずっと電子手帳の中にインプットしてあって、いつかタイミングを合わせて訪れようと思っていたのだが、思っていたほど会社からも遠くないことが分かったので、俺は仕事にテキトーにケリを付けて早速出掛けていった。
 住宅街と小さな事務所が混在するようなあたりに、ひっそりとその店はありました。店に入ったのは2時近かったけれど、恐らく常連さんであろうという家族連れや会社員風の客で8つほどのテーブルは殆ど埋っていた。とりあえず席に着き、ざるうどんの大盛りを所望、品書きをみると天ぷらや玉子などを追加注文できるようなので、とくに考えもないまま生玉子を付け加えた。
「讃岐うどん」を語るならきっと“ぶっかけ”が基本なのだと思う。ただ俺は個人的な好みで、例えば夏場に登場する「冷やしたぬきうどん」とか「冷やしきつねそば」のような中途半端な量のつゆに入っている蕎麦やうどんというのはどうも好きになれなくて、大抵は“ざる”とか“もり”で注文してしまうのですね。蕎麦つゆ(うどんつゆ)にどっぷりと浸けてしまうのは野暮というもの、箸でつまみあげた麺の先端を少しつゆに浸けて一気にすすり上げ、蕎麦やうどんの本来の味を楽しむんです――なんて分かったような食べ方をするのが好きなのだ。
 目の前に運ばれてきた「ざるうどん大盛り」、讃岐うどんというにはやや細くコシも強くはないが、つやがあって、それでもしっかりとした食べごたえと喉越しは十分合格点。追加で出てきた生玉子をどうしようか、と一瞬迷ったが、小鉢の中の生玉子をよく溶いて、玉子の味だけが際立たないようにこの時ばかりはうどんつゆにしっかり浸したうどんの半分くらいを玉子につけて食べてみたら、これがなかなか旨いじゃないか。
 どうもこの店は夜になると居酒屋風になるようなので、仕事帰りに軽く呑んだ後、うまいうどんでシメる――というのもやってみたいような気がした。

 ちなみに明日は、昼飯に近所の『はなまるうどん』という讃岐うどんチェーンに食べに行くことが内定しており、夕食は俺のリクエストによりスパゲティとなっております。


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