秋
手を切った
硝子に残る血
疼く傷
ああ
まだ生きているのだと
そっと
一人つぶやく
この痛み
忘れずに
過ごせたなら
LOVE
可愛いあの娘
寝息を立てている
静かに
ロマンティックな夜
大切にするよと
決意新たに
幸せに僕も眠りにつく
夜想曲-a nocturne-
窓辺に座り
君を想う
恋をした夜の
なんと長いことよ
酔い醒めのミネラルウォーター
口に含んで
目を瞑る
月が沈み
夜が明ける
長い長い夜が
長い夜
散りゆく金木犀
そのかおり
鼻孔に残して
秋の日々は過ぎ行く
嵐去った後の
空を見上げて
世界の傍観者たる我は
涙見せずに
この河を渡る
裏切りは人の世の常