2月21日に男の子を出産した。
不慣れな子育てに没頭して忘れていたけど、
悔しいというか、 悲しいというか、 驚いたというか、
つまり強烈に不快だった出来事を思い出した。
出産したてでグッタリしている、 私の手をぎゅっと握った母。
何を言い出すのかと思ったら、 ほんのちょっとの労いのセリフの後に、 膨大な量の自分の出産苦労話を語り始めた。
この人はいつもそうだ。 つらそうな人に自分の方がもっとつらいと、 不幸自慢を持ちかける性質なのだ。
さらに言葉の端々に、
「アナタを産んだ私は、 アナタなんかより、 ずっと大変だったんだから、 もっと私に感謝しなさい」
・・・というメッセージがたっぷり込められていた。
涙を浮かべると別の意味に取られそうだったので、 彼女の顔をみるフリしてその向こう側の天井を眺めていた。
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