【読書記録】加藤実秋「チョコレートビースト」 |
ストーリー:渋谷のなぎさママの店で偶然鉢合わせした窃盗団となぎさママ、そしてclub indigoのオーナー晶。なぎさママの活躍により窃盗団を追い返したものの、晶が投げたバッグを持ち去られたことにより、晶はバッグを取り返すべく、窃盗団について調べることになったのだが…。(表題作より)
『インディゴの夜』の姉妹作。四つの短編が収められていますが、後半は展開のパターン化により、少しだれた印象。最初の短編には、あぁこういう結末もありだなぁと楽しませていただいたのですが、最後の短編などは、きちんとほかの作品と同じページ数でえがかれているのに、あまりにも狭い世界・展開の薄さに、途中で先が読めてしまって残念でした。ミステリ色といえばいいのでしょうか…探偵的要素が減ってしまって、むしろラストまで読むと、著者は違う方向への模索をしているのかなぁとも感じます。インディゴの夜がシリーズで進むのか、方向転換を図るのかはわかりませんが、軽いノリの短編はうまく描かれる方だと思うので、もう少し追いかけてみようと思います。p280//06/04
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2007年08月28日(火)
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