【読書記録】長野まゆみ「ぼくはこうして大人になる」 |
ストーリー:年の離れた双子に女だと思い込まされ育った一(はじめ)。成績も悪くはなく、両親の家業・医者という道を歩むのだろうかと漠然と考え、そして無難に中学時代を乗り切ろうと考える優等生。そんな日常にとつぜん現れた美少年・七月。”いっくん”ではいられなくなるときが、一にやってくる…。
巷で評判の作家さんでも、なかなか手を出せないタイプの方もいらっしゃるのですが、長野さんもそんな方の一人でした。 少年のやりきれない感じ、悩みや葛藤があるのに、それを優等生らしくなんでもないとでも言うようにこなす態度、そして何よりも全編を通してはじめの視点でしか語られない日常が、とてもリアルで、ああ、長野さんの作風がお好きな方はこういうみずみずしさに惹かれるのかなぁと思わされました。ん、だけどこれはボーイズ?明らかにそういう趣向が出てくるので、そういうのがあまりお好きではない方にはお勧めできません。 NO.18 p149/大和書房/00/10
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2007年10月29日(月)
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