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■ はがれん
電車に中で、「はがれん...」「はがれん」という単語がちょくちょく会話に出てくる下校中の小学生達をみた。内容はよく聴きとれなかったけど、とにかくはがれんと言っていた。
はがれん。それはどうやら「鋼の錬金術師」という漫画を指していると考えるのが最近では常識らしい。
しかしその漫画に全く関心のない僕は、その会話を聴いていて「あぁ、シールか何かがはがれないんだな(’’)」などと思っていた。 「いったいどこにシールを貼ってしまったのだろう」 「どのくらい粘着力の強いシールなのだろう」 「つとむ君のおでこに貼ってしまったのだろうか」 「つとむ君ってなんなんだろうか」 「つとむ君のおでこは油ぎってなかったのだろうか」 「つとむ君って誰なんだろうか」 「そもそもつとむ君におでこなんてあるのだろうか」 「つとむ君ツタヤで借りたビデオ返したのだろうか」 ひたすら内側に向かっていく自分。
それに反して小学生が次に出してきたのは「エド」という単語。 あぁもうさっぱりわからない。 「シールとエドとつとむ君。いったいどういう状況なんだ。」 「エドワードという人がつとむ君にシールを貼り去ってしまったのだろうか」 「小学生達はつとむ君なんて一言もいってないけど」
徐々に不安が高まる。 「もしかして、これってシールの話じゃないんじゃない?」
しかし核心をつく言葉は無い。証拠も無い。 そして電車は目的の駅へ到着。 「やった。何とか引き分けに持ち込んだ。」
いつの間にやら始まっていた闘い。 よくサッカーの監督とかが強豪と引き分けた時に言う、 「価値のある引き分け」を自分に捧げ、 僕は誇らしく改札を後にした。
負けてた。
いや、わかんないけどね、ほんとにはがれなかった話かも。 でも気づいた。シールがはがれない時、僕は心の中で「はがれん」じゃなくて「はがれねー」って思ってるだろう。
あ、関西人なら言うかな。 言ってくれ。 はがれない会話をしてくれ。 そして僕は間違っていなかったと言ってくれ。
2004年08月02日(月)
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