yofukoの日記

2004年07月07日(水) 卒業怪しい。

職探しにばっかりかまけておりまして、本業がおろそかに。
このままだと、本当に卒業が怪しいです…どうしよう…(怖)

こっちを立てればあっちが立たず、にっちもさっちも行きません…。

しかも、本日は七夕。晴天です。





ということで(何が)、



本日のレディスデーは、「天国の本屋〜恋火」見てきました!

なんか映画ってはまると怖いですね…最近毎週みてるや…。
しかも今回は初一人で見てきました。
一人で見る時のほうが、なんだか感情移入しやすいみたいで
うっかり初泣きまで体験してしまいました…。ひぃ!
新宿ピカデリー地下で一人すすり泣きました…プププ。



では、感想なんかを書かせていただきます!
未観覧の方は、ご注意ください!


















ストーリーあらすじ。

(書いてるうちに、めちゃめちゃ長くなりました…。
 全然あらすじじゃないや…。適当にスルーしてくださると幸いです。
 あと、完全ネタバレです。すみません!!)




町山健太はピアニスト。
カルテットと組んでコンサートに望んでいたが、リストラにあってしまう。
もやもやとした気持ちのまま、居酒屋で飲んだくれていたところ、
気が付いたらどこか知らない場所のベッドに転がっていた。

ここは一体?

起き上がり扉を出ると、そこは奇妙な形に並べられた本棚の並ぶ場所。
壁際に置かれた舞台では、アロハを着た初老の男性が本の朗読をしている。
老人は言った。

「ここは天国。天国の本屋さ」

天国。いわずとしれた、死後の世界。

「人間の寿命というのは、100年と決められているのさ。
 それよりも短い生を送った人は、残りの人生をここで送ることになる。
 たとえば20で死んだ者は、八十年をここで暮らすということさ。」



彼いわく、健太は死んだわけではなく、短期アルバイトとして雇われたらしい。
店員はその老人ヤマキ店長、サトシと由衣。

突然の出来事に戸惑う健太の前に、翔子という女性が朗読を依頼にやってきた。
仕方なく本を開いた健太のめに、書き込まれた楽譜が写った。

―――

香夏子はバブル崩壊以前まで続いていた、花火大会を再び企画した。
昔行われていた花火大会の最後に、必ず上げられたという「恋する花火」の話と
亡くなった叔母の翔子と二人で、いつも浴衣をきて一緒に見に行っていた記憶が
彼女に開催を計画させたのだ。

恋する花火の製作者は、もう花火工場を辞めていた。
それは翔子の恋人であった、滝本という男。
彼は花火の暴発事故を起こし、ピアニストであった翔子の片耳の聴力を失わせていたのだった。
その事故から彼は花火師をやめ、さらには翔子を病気で亡くし
落ちぶれた生活を送っていた。

その滝本は、尋ねてきた香夏子をみて吃驚した。
その姿はあまりに、翔子に似ていたから。

花火を作ってくれ、と依頼する香夏子に
しかし滝本は「自分はもう花火師ではない」と断るのだった。

―――

翔子は、健太のピアニストを目指すきっかけとなった人物。
健太は何度も翔子の家へと足を運ぶ。
彼女は、片耳の聴力を失って以来、ピアノを弾けなくなっていた。

翔子は毎年の花火大会、恋する花火をみて曲を作っていた。
一年ごとに一作。10作で終わりにしようと考えていたそれは、
暴発事故から、恋する花火は打ち上げられず
未完のまま、放置されていた。
健太は、その曲をなんとか完成させようと
翔子と二人でピアノに向かった。

未完の10作目が完成するまであと少し。

「おまえ、あと少しでバイト終わりだ」

店長のヤマキの言葉に、健太は曲の完成を急いだ。

―――

花火大会当日。
香夏子は滝本を待っていた。
しかし一通りの花火が終わっても、彼は現れない。
花火大会終了のアナウンスがかかる。

花火大会は、終わってしまった。

―――

「さようなら。あなたに会えてよかった」

健太は現世に戻る車にのった。

「ありがとう」
「ありがとう」

翔子に向かって、何度も叫んだ。
失いかけていた、ピアノを弾く意味をようやくつかんだ。

―――

ドォーーーン…

え?
香夏子が振り向いた先。
それは紛れも無い、恋する花火。
退場しかけていた観客も立ち止まる。

香夏子は、打ち上げられるその場所へ走った。

―――

本屋の、普段は朗読が行われる舞台には、ピアノが鎮座している。
翔子はためらいがちに、ピアノを弾き始めた。

後ろの窓の外に、恋する花火がうちあがる。

―――

健太は、目覚めると自分がどこか外の、芝生に転がっていることに気づいた。
空には、美しい花火。
目の前には、グランドピアノ。

―――


あの世とこの世に、同時に同じ曲が流れる。
タイトルは「永遠」。翔子の10作目の曲。

香夏子と滝本は、その音を聞き 目を丸くした。

なぜ、未完のこの曲が流れているのか?



「この曲、なんていうの?」
「…永遠」

「なんで、…しってるの?」
「…さっきまで会ってたから。って、信じてくれる?」














泣いた!



これは竹内結子の一人勝ちですね、もー!

比較するのはおかしいとは分かっているんですが、
「トロイ」のブラッドピット、あれ見てて一番感じたのは
「ブラピはアキレスだろうが、刑事役だろうが、ブラピ以外の何者でもない」でした。
↑のときはそれに結構興ざめした部分があるんですが、
竹内結子氏も結構同じ匂いがしたものの、彼女のはありかなーと。
なんでだろう?ちゃんとはまってる役だからかな?

惜しむらくは、天国の本屋店員役の香里奈氏が…
モデル出身ということで、演技に期待してはいけないとは分かりつつも
もうちょっと感情の表現を大きくしてみても良かったんじゃないかなー?
いや、大きくって言うか・・・むむむ。
でも弟と再会して、すぐに訪れた別れのシーンとかでは
ちょっとウルっと来てしまいました。子役に弱いんだ…(涙)。

あと、私的に好きなのが新井浩文氏。
「青い春」という映画に出ていたのをみて、それ以来なんだか心に残っていたのですが。
けして「めちゃめちゃかっこいい!!」とか「すげ―演技うまい!」とかじゃないんですが
すごく印象に残る役者さんです。なんでだろう?


演出、というか現世と天国のシーンの切り替えもスムーズで
見ていて楽チンでした。



もひとつ、見ていて考えさせられたのは
「天国」では、現世の時の記憶が残っているらしいんです。
で、100歳分の寿命をまっとうするまで天国で暮らして、
そのあと、また現世に真っ白な状態になって転生する、と。

これって、現世で生きていたときの「死」はまだ終わりじゃなくて
天国での「死」のほうが本当の「死」ですよね。
しかも、自分が何時「死」ぬか分かっていると。
厳密には死ではなく、転生なんですが
これは現世の時の死よりも、恐怖だったりしないんでしょうか。

現世での死は、ある意味突然起こるものであって
自分の死の時期を詳しく知っているわけじゃない(自殺は別ですが)。
だんだん、正確にカウントダウンされていく自分の「死」。

これは絶望なんでしょうか。
それとも希望?

なんだか考えさせられてしまいました。




なんて話は、まぁ置いておいて。
脇役の人たちが、すごいいい味出してました。
この人たちが脇なんてもったいない!と思うくらい。

あと、ピアノを題材にする映画なので
いっぱい曲を聴けるんですが、いくつか印象的な曲がありました。
映画の雰囲気とあっていて、これまたぐぅ。
映画が終わったあとも、頭の中にリフレインしていて
しばらくは世界にひたってしまいました。


久々に、映像に頼らない「物語」をみたというのが一番の感想です。
最近の映画って、本当に映像が綺麗で
ついついそこにばかり目が行ってしまっていたんですが
これは、映像にはそんなに凝っていないけれど
その分、音やストーリーが印象的でした。


なんて、相変わらずの駄文感想、失礼いたしました!


(悪徳)


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yofuko