雑感
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以前、森本哲郎の本を読んでいて、この中国の故事の意味すること を知った。 塞翁が丹精こめて育てた馬が逃げてしまい、周囲の人は それは不幸なことでと塞翁をなぐさめたが、逃げた馬が駿馬を引き連れ て、戻ってきた。それを見たひとは、よかったですねえと言ったが、 塞翁は見かけの幸不幸に左右されなかった。 今度は息子が落馬して足を怪我してしまった。でも、息子は怪我の おかげで兵隊に行かずにすんだという、人間の幸不幸は、予測できない といった意味である。
私はこの故事を読んで、物事は何であれ、ニュートラルで、個人の ものの見方次第で、ポジティブにもネガティブにもなるのかなと 感じている。塞翁のようなものの見方は諦観だとは思っていない。 むしろ、自分の身に振りかかった事を一歩退いて、別の視点から 見つめている。厳しい、自己鍛錬の必要なものの見方だ。
ものごとを複数の視点から見ることは、何か悲しいことが起こった とき、泥沼に落ち込まないように網の役目を果たしている思う。
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