雑感
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2001年09月05日(水) 人間万事塞翁が馬

以前、森本哲郎の本を読んでいて、この中国の故事の意味すること
を知った。
塞翁が丹精こめて育てた馬が逃げてしまい、周囲の人は
それは不幸なことでと塞翁をなぐさめたが、逃げた馬が駿馬を引き連れ
て、戻ってきた。それを見たひとは、よかったですねえと言ったが、
塞翁は見かけの幸不幸に左右されなかった。
今度は息子が落馬して足を怪我してしまった。でも、息子は怪我の
おかげで兵隊に行かずにすんだという、人間の幸不幸は、予測できない
といった意味である。

私はこの故事を読んで、物事は何であれ、ニュートラルで、個人の
ものの見方次第で、ポジティブにもネガティブにもなるのかなと
感じている。塞翁のようなものの見方は諦観だとは思っていない。
むしろ、自分の身に振りかかった事を一歩退いて、別の視点から
見つめている。厳しい、自己鍛錬の必要なものの見方だ。

ものごとを複数の視点から見ることは、何か悲しいことが起こった
とき、泥沼に落ち込まないように網の役目を果たしている思う。


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