雑感
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ホテルのプールで泳いだ後、サウナで汗をかいていたら、英国人らしき おばさまが隣に座り、彼女とひとしきりおしゃべりをした。お互いの出身 の話や夕食の量の多さを話題にしたあとで、「英語上手ね」と言われた。 ドイツ語を話すことを知っている上での、ほめことばだとわかっていた ので素直に「サンキュー」と返しておいた。英語はちょっと苦手なのを 自覚しているので、上手ねとほめられてむっとすることはないけれど、 これが「ドイツ語お上手ですね」などと言われたら、ちょっとひっかかる かもしれない。 長く生活して、ドイツ語も一部メシの種になっている。外国語が ほんとに上手だったら、互いの仕事上の利益がぶつかっている 丁丁発止の交渉事に、そんなことを言う余裕のある人はいない。 実際、私は日本語をあやつる同僚に、そんなこと言わないし、普通に 仕事話をしている。初対面の日本人が、同僚に「お上手ね」なんて 言うのを聞いたら、はらはらしてしまう。 ほめることは相手より一段高いところからものを言ってるようなもの だろう。何も言わずに、会話を進めることが相手を認めていると 思ってさしつかえないと思う。 私は、他人の話を聞くときに「すごいね」と感心して口について 出てしまうが、ほんとにすごいと思っているから、どうか誰も 気にしませんようにと願っている。
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