雑感
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2001年09月17日(月) |
ウィーンの駅について |
ウィーンの鉄道駅は主に3つある。 西欧州への出入り口の西駅、東欧方面が南駅、それにフランツ・ ヨーゼフ駅。 ウィーンに来たことがある人ならすぐに気づくと思うが、首都の 玄関口にしては殺風景なことこのうえない。インターシティが 発着するにもかかわらず、駅でゆっくりお茶でもしようかなどと 絶対に思わない。これから旅に出るひとたちを暖かく迎えよう、 逆に長旅お疲れ様と癒してくれそうな雰囲気はどこにも見当たら ない。うらぶれた駅構内にいるのは、失業してどこにも行く当ての ない人たちや、小銭を乞う人たち、足早に列車に乗り込む旅人である。
十数年前、チューリヒから夜行列車にのって、初めてウィーン西駅に 降り立ったとき、東欧に来たと錯覚するほど、何もない殺風景な駅 だった。当時は地下鉄がダウンタウンまで通じていなかったので 路面電車で乗り換えないとシュテファンス寺院まで行けなかった。
私の中にある駅のイメージは東京や大阪にあるターミナル 駅の華やかさで、そこにいけば何でもあり、夢がある場所だった。
あれからずいぶん時が流れたが、ウィーンの駅は今もうらぶれて いて、変わることを拒否しているかのようだ。
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