雑感
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2001年09月18日(火) 化粧箱のない国

職場では日本のお客さまからおみやげをいただくことが多い。
虎屋の羊羹やお饅頭、上等な煎茶など。たいていはブリキの缶や
丈夫な化粧箱に収められている。到来物があると、同僚たちの
目がきらりと光る。中身の菓子類ではなく、化粧箱に。
目ざといものは、「私、これもらうからね。」とさっさと中身を
お皿にあけて、箱の方を取る。
化粧箱やブリキの缶というものは、ここでは(たぶん欧州で)
贈答用に買うものだと認識されている。お菓子やケーキを買っても
お店では箱には入れてくれない。ケーキなど、せいぜいボール紙を
ふんわりかぶせてくれるだけである。
化粧箱は後日、お手製のクッキーを作ったとき、クリスマス
プレゼントを包装するときに大活躍する。
毎年、国連のバザーがあるが、日本代表の売り場では、駐在の
日本人から寄付されたブリキの缶が販売され、飛ぶように売れる。

化粧箱はこちらでは、ありがたいプレゼントだけれど、日本では
物があふれているから、反対に処分に困るごみなのかもしれない。
場所が変わるとものの価値もいろいろだなあと思う。


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