雑感
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2001年11月22日(木) |
お金は使うことがむずかしい |
中村うさぎの「だってほしいんだもん」を読んでいて、著者はほしいものが たくさんあっていいなと思った。
借金(クレジットカード)して、あとで支払いに困るようなことがあって も、ものともせず狙った獲物(シャネル、グッチ)に突進していく姿が うらやましい。彼女と同世代だけど、子どもがいないと、年をとるにつれ それほどものに執着することもなくなり、ひとつ、ふたつの趣味のために お金を使うのがせいぜいである。
10年くらい、こつこつと貯金をしていたが、何かの拍子で失ってしま ったことがあった。あのとき欲しいものがあったのにぜいたくだと思って 躊躇して買わなかったのは残念だと思っている。失ってしまうことがわか っていたらちゃんと使っていたのにと思ってもあとのまつり。
お金はたっぷりあるのに、切り詰めた生活をして貯金をする人がいる。 最初は、なにか大きな買い物をするために貯金を始めたのだろうが、 貯金額が増えるにつれて、貯めること自体が目的と化した人におめに かかる。着たきりすずめで何億円も貯めて、栄養失調で死んでしまって も、本人は貯めている瞬間幸せなのだろうけど、貯めることだけを生き がいにする生き方を、見習いたいとは思わない。
お金を貯めるのはそんなにむずかしいことではないと思う。すべての 欲望をたちきり、支出をおさえていけばいいのだから。 逆に、お金を貯め始めたときの志に見合った使い方をするのは案外 むずかしいのではないだろうか。
昔は土地成金の農家には突然ふってわいたようなお金に振り回されて 人生を踏み誤るような人も多くいた。自分の生活に、多すぎる、 少なすぎるお金の存在は、自分の生き方を試されているような気がする。
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