雑感
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2001年12月11日(火) チュス!とアウフヴィーダーゼーエンの間で

フィットネスクラブの受け付けで、アウフヴィーダーゼーエン!(Auf
Wiedersehen! さようなら)と言ったら、チャオ!と返事が返ってきた。
この前は、チュス!と言われた。スポーツクラブでは、親称で呼びかけら
ることが多いので、挨拶もチュス!フィアテ!チャオ!になる。

オーストリアは保守的なので、世間的には敬称で会話が進んで行く。
挨拶もアウフヴィーダーゼーエン!が一般的になる。客に向かって
親称で話しかけるのは、若者向けの店だろう。

ドイツに所用で電話をかけることがあって、用件が終わり、アウフ
ヴィーダーへーレン!と言ったら、チュス!と返事があり、へえと思った
ことがあった。
ハノーバーの靴屋で買い物をしたときも、帰り際、チュス!と呼ばれ
耳がぴくんと反応した。
チュス!はオーストリア人の耳にはかなり、ざっくばらんに聞こえると
思う。ドイツのシュレーダー首相は、オーストリアのシュッセル首相や
クレスチル大統領に会ったら、チュス!って挨拶するのかなと想像
するとおもしろい。
ザルツブルクはオーストリア領だけど、ドイツ国鉄の国境駅にも
あたる。そこでは、オーストリア的なアウフヴィーダーゼーエン!が
通用していたと思う。

ウィーンから北海のキールまで車で走ったことがあった。
車で移動すると、空気として伝わって感じるというのだろうか、
ドイツ的なものととオーストリア的なものの境というのは、
ニュルンベルクあたりじゃないかなあという気がする。バイエルンは
かつての王国だったし、王政の歴史から伝わる保守性がハプスブルク
帝国に近しいものがある。
保守的な国では、貴族や現在の王室、過去の有名人を丁重に扱うけれど、
これをそのまま北ドイツあたりでやると、市民は「けっ!」って反応を
示すなとキール出身の知り合いを見て思った。

ちなみに、こんにちはというのは標準ドイツ語ではグーテンターク!
南ドイツとオーストリアではグリュースゴット!と言う。これを電話で
言ったら、北ドイツからかけてきた人はくすりと笑った。


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