雑感
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2005年09月03日(土) 日常の幸せ感

先日、買ったばかりのマウンテンバイクに乗ってウィーンの森
へ出かけた。カーレンベルク村から頂上まではおよそ500メートル
の標高がある。
全身大汗をかきながら、もう後がないというぎりぎりのギアで
登る。何とか頂上にたどり着いた時の、ほっとした気持ちと脚の
だるさは忘れがたい。
登った後の、ワイン居酒屋での白ワインをぐっと飲み干す気分
は最高だった。
森を下ってドナウ沿いに出る。この街道はパッサウから続く320
キロのドナウ自転車道と呼ばれ、自転車旅行をするひとたち、
散歩がてらの老夫婦が行き交っている。
街道沿いの飲み物や軽食を商っている店に足を踏み入れた。
ヘルメットに派手な自転車用のジャージ姿の東洋人は珍しいの
だろうか。料理を待つ間、どこから来たの?などと親切に言葉を
かけてくれる。
自転車に乗っていると、普段の歩くときと違って、人の間に
横たわる距離感が心地よい程度に狭まってくるのがいい。
自転車を買った嬉しさより、自転車に乗ることで感じる幸せ感と
いうのがたまらない。

帰宅して、熱いシャワー。チロル州の洪水や、ニューオリンズの
被災者のひどい状態が報道されているので、自分が自由に熱いお湯
を使っていることにありがたさと申し訳なさの混じったような
感情にとらわれる。
誰かが言ったっけ。幸せ感というのは、得ることでなくて平凡な
生活の中から気づくものだと。



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