雑感
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先日、買ったばかりのマウンテンバイクに乗ってウィーンの森 へ出かけた。カーレンベルク村から頂上まではおよそ500メートル の標高がある。 全身大汗をかきながら、もう後がないというぎりぎりのギアで 登る。何とか頂上にたどり着いた時の、ほっとした気持ちと脚の だるさは忘れがたい。 登った後の、ワイン居酒屋での白ワインをぐっと飲み干す気分 は最高だった。 森を下ってドナウ沿いに出る。この街道はパッサウから続く320 キロのドナウ自転車道と呼ばれ、自転車旅行をするひとたち、 散歩がてらの老夫婦が行き交っている。 街道沿いの飲み物や軽食を商っている店に足を踏み入れた。 ヘルメットに派手な自転車用のジャージ姿の東洋人は珍しいの だろうか。料理を待つ間、どこから来たの?などと親切に言葉を かけてくれる。 自転車に乗っていると、普段の歩くときと違って、人の間に 横たわる距離感が心地よい程度に狭まってくるのがいい。 自転車を買った嬉しさより、自転車に乗ることで感じる幸せ感と いうのがたまらない。
帰宅して、熱いシャワー。チロル州の洪水や、ニューオリンズの 被災者のひどい状態が報道されているので、自分が自由に熱いお湯 を使っていることにありがたさと申し訳なさの混じったような 感情にとらわれる。 誰かが言ったっけ。幸せ感というのは、得ることでなくて平凡な 生活の中から気づくものだと。
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