雑感
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2006年01月23日(月) |
サリエラの塩入れとクリムト |
オーストリアギャラリーのクリムト作品5点は、盗難の心配もなくなったと みえて、また一般公開されることになった。 残り少ない展示期間をさらに短くせずによかった。 国内の美術館にはまだ相当、ユダヤ人から迫害時に取上げた名画があるらしい。 遺族が確定しているなら、もっと昔にさっさと返してあげればよかったのに。
ところで弁護士報酬というのは勝訴の場合は40%ぐらいが相場だと 聞いている。何年も争ったクリムト名画争奪戦の金額は推定で200 億円を超える。新所有者は5点のうちいくつか売らないと弁護士に 払えないんじゃないかしら? 後日談になるが、オーストリア政府はクリムト作品を市場価格で 買い戻したいという。文部科学省の予算ではとうてい買えないので 国内の大金持ちが買い戻してくれることを期待している。そのさいには もちろん税金の控除対象になるそうだ。 もうちょっと考えて、国の特別予算で買ってみてはどうかな。 クリムト作品が5点も消えるオーストリアギャラリーは存在意義が あるのだろうか。将来の逸失利益、観光収入に大きく響くと思う。 クリムト買戻し国債なんて発行したらそこそこいけそうな気もしないで もない。
美術史館のサリエラの金細工は1月31日から一般公開される見通しである。 女性像の肩の部分に引っかき傷が新たに見つかったそうだ。 今朝、タブロイド記事を読むと、容疑者は警報装置のプロで、彼の弁護士の 言によれば、動機は美術史館の放漫な警報管理システムにかつを入れたか ったのだそう。犯行時は相当酔っていたらしい。 一方、検察は身代金の指定額も盗品のプロ並だし、計画的犯行だと 断定している。 容疑者の風体や職業、あざやかな手口に人気が出ている。 映画の題材にも格好の事件だったようで、タブロイド記事特有の あることないことがごっちゃになって興味深かった。
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