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2005年04月04日(月) C. Quartet in Residence: 弦楽四重奏マスタークラス(Beethoven-op.59/Debussy)

いよいよイギリスからCカルテットがやってきました。

今日から一週間、彼らは私たちの大学でマスタークラスやレクチャー、オープンリハーサル、演奏会を行います。

その一週間の幕開けが今日のマスタークラス。私の弦楽四重奏団だけが2時間にわたるマスタークラスを受講。プログラムはベートーベン-ラズモフスキー第3番より1、2楽章、そしてドビュッシーの1楽章。

私は体調があまり思わしくなく、ウイルスにより唇を腫らしながらの演奏でした。これまでいろいろと悩みましたが、私たちの弦楽四重奏も今日で終わり、ということを念頭にある程度は私の好きなように弾かせて頂き(笑)、とてもうまくいきました。ベートーベンの1楽章を弾き終わると、「いいですね。では次の楽章へ」などと言っていただけたくらい。(もちろん、その後、すぐに1楽章のDetailについていろいろなアドバイスを頂きましたが。(笑))

マスタークラスで何が一番おもしろいかというと、講師によって受講者の演奏ががらりと変わること。聴衆はそういうことをある程度期待しているという意識のもと、またこういう場ではそうするのが理想的だということが分かっているので、私は与えられた指示を素直に受け入れ、その場でいろいろな風に変化をさせてみることができました。もちろん、技術的にかなり安定していないとそうすることも難しいですし、変化させるのがなかなか難しい部分もありましたが、全体的には私はとてもよく反応できたと思います。

講師のファーストヴァイオリンのCさんは私の演奏にとても好意的で、ある個所において、突然全く別のストロークを使って弾くという提案にもすぐに応えることができた私に、あるときには親指をたてて「とてもいいですよ」と客席から合図を送ってくださいました。とても嬉しかったです。

今日のマスタークラスを経て、私は私が考えていたことはかなり正しかったということを知ることができました。このような経験が積み重なることによって自信につながるのでしょう。

マスタークラスは夜7時から9時まででしたが、ドビュッシーを終えたころにはもうすでに夜の9時半を回っていました。彼らの多くの経験から得たものを惜しみなく私たちに分け与えてくださったこと、心から感謝しています。


けい |MAIL

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