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昨日でいただいていた演奏の仕事は一区切りつきましたが、休むまもなく今日はレッスンの予定が入っていました。ピアニストも忙しく、結局金曜日に会ったきり当日のリハーサルはなしで臨んでしまったので、新曲とブラームス(3,4楽章)をみていただいたのですが、お恥ずかしいながらブラームスはまったくうまくいきませんでした…。もちろん自業自得です。
今月の15日から昨日の23日まで毎日オーケストラのお仕事をいただいていて、リハーサルや演奏会でメンバーのみなさんに会うたびに「オーディションの練習してる?」「来るオーディションでは君が仕事を取るんだよ!」「いつ弾き(Try Out)に来るの?」と数人の方からはオーディションに行くことを強く勧められていました。一度今回のオーディションは受けないと決めていたのに、そんな風に励まされてしまうと私の心も揺れに揺れ、この一週間はいただいた演奏の仕事の練習に加え、リサイタル、オーディションレパートリーの練習にも取り組んでみたりもしました。
でもやはり、今の私の左腕はもうそれらすべてをこなすことができませんでした。それほどひどくないにしても腕の痛みもぶり返し、精神的な負担も多く感じるようになり、小さなことで頭を悩ましたり、涙がでてくるようになっていました。先週中にコンサートマスターの方とお話をして、今週中にレッスンをしていただく予定を入れてしまいましたが、これもお断りし、オーディションにも行かない、と昨日の夜自らの心に強く誓いました。
「リサイタルがあまりうまくいかなくても、学位をもらうことはできる。絶対に仕事の可能性を優先するべき」そう強くおっしゃる方もいましたが、私はその考え方には賛成できず、オーディションは今後また受けられるけれども、今後も音楽家として成長し続けていくには、やはりいただいている機会に全力を尽くすことがどうしても必要なのではないか、と思われたのです。
未熟であっても今の私にしかできないベートーベン、バッハ、ブラームスがあると思うのです。
今日のレッスンではうまく弾けませんでしたが、これからの3週間、私はリサイタルの準備に集中し、健康な体と心をもって、みなさんにその成果を聞いていただければと強く思っています。
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