DiaryINDEX|past|will
2005年11月04日(金) |
クラス内演奏:Beethoven, Bach, 新曲, Brahms |
今日はリサイタルのプログラムをすべてクラスで演奏させていただきました。初めて人前でプログラムを通すと思うだけで、緊張し、昨日はよく眠れませんでした。リサイタルの経験がないわけではないのですが、やはり今までは完璧主義だった自分のせいで、普段の実力を発揮できないことが何度もあり、ついそんなことが思い出されてしまうからでしょう。
リハーサルは11時から1時間ほど。ピアニストはボーイフレンドとランチの約束と聞いていたので、私は私で昨日電話をしておき、Nちゃんと待ち合わせをして、お昼をつきあってもらいました。遠くに行くほど時間はないので、学内の音楽学部から離れた場所のカフェで済ませました。これまでは緊張感あふれている自分の姿などはあまり人に見せなかった私ですが、今回はきちんと自分と向き合い、そして受け入れるために、機会があれば友人たちに心のうちを打ち明けてしまっています。Nちゃんはなかでもとても親しくしてもらっているので、お昼を食べながらも、私が軽い緊張のなか、私がふざけてわけのわからないことを口走っても笑って静かに受け止めてくれました。Nちゃんと過ごす時間は速く過ぎ、少し予定を遅れて練習室に戻りました。遅れてしまったせいで、腰をすえてゆっくりとウォームアップができないまま、私が演奏する時間になってしまいました。
今日は新曲を書いてくださった作曲の先生とその奥様もクラスに来てくださり、演奏を聴いてくださる予定になっています。
2時前。いよいよ私の番です。リサイタルのプログラムとおり、ベートーベン、バッハ、新曲、ブラームスの順です。一番思うように弾けなかったのはバッハです。新しいそれも今までと違った弦にしたために、やはり人前での演奏となるとこれまでと様子が違うことに戸惑いを感じます。弦の太さも違うからでしょう、うまくコントロールできずに、音程、音色ともに安定せず、「何とかしなければ」と思いながら演奏を終えてしまいました。一方、新曲は先生もとても気に入ってくださり、演奏直後に私たちのもとにきてハグをしてくださったほどでした。強いて言えばゆっくりな部分はもっとゆっくりでも良い、とのことでしたが、全体的にはとてもよかったとのことでしたので、良い方向に演奏を構築していくことができているようです。ベートーベンはいつもと変わらず、安定しています。ブラームスはとくに3,4楽章を人前で演奏するのがはじめてでしたので、なんだかどこか居心地が悪い様子でしたが、今日をはじめての日とできたことはよかったと思っています。4楽章はとくにまだまだ音楽ができていないので、課題が残りますが、まだ一週間ありますので、がんばって取り組みたいと思います。
クラス終了後、作曲の先生と奥様が歩み寄ってくださり、何度も「すばらしかった」と声をかけてくださいました。「今日はあなたのためにメモパッドを用意したんですよ。あなたの演奏中に気がついたことを書こうと思って。でもね、ほら、ブランクでしょう?何もないんですよ。よくできていたから」と笑っておっしゃってくださいました。私の先生も演奏直後に、「先週よりもずっと良いですよ。何をしたのか知りませんが、あなたたち二人でやってしまうんですから」と生徒のIndependenceを認めてくださり、うれしそうにしてくださいました。
緊張もあってか、また休憩なしに一気にプログラムをすべて弾きとおしたので、私も大分疲れを感じました。
|