永久という名の瞬間
2004年02月21日(土) 考えたくない

「あんたこれからどうするの?」って、母親に訊かれた。もちろん進路のことだ。
 私は固まる。思考が停止。
 軽い調子で簡単に停止する私の思考回路。

 私企業なんて、どこにも就きたくない。公務員のほうがまだマシ。
 まだマシだけど、それよりなにより、私は永遠に学生でいたい。
 勉強する事を職業にしたい。
 大学院に行って。マスターとって。ドクター進んで。
 あわよくば、ドクターをとって。・・・なにかの、プロになりたい。

 ところで、何のプロになるつもり?

 自分の胸に尋ねて、私はひたすら困る。
 高校生みたいな、漠然とした夢しか描けない。
 ビジョンなんてありはしない。極めて感情的な、希望だけしかなくて。そんな頼り無いものを基盤に行動している。
 しかも私の行動なんて、「行動しない」ことだ。どうしようもない。


 学部の皆が、就活で奔走している。
 高校時代の友達も、1人はエントリーシートのせいで胃を傷めて、精神科に行った。
 もともと大した理由もなく精神科に行っていた私は、とても申し訳ない気持ちになった。
 私はなにも辛い目になんて遭っていないよ。
 遭っていないけど。


 私は思考停止して、ただ生きることに専念することにする。
 将来なんて、考えたくないもの。
(どうせ、とどのつまりは、棺おけなんだから)とか、言い訳をして。

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photo by 東雲