永久という名の瞬間
2004年03月23日(火) 凡人の喜び

 私は凡人で。
 それがある意味、誇りであり、安定剤でして。


 私は天才とは言われたことはないけれど、天才チックとは表現されたことが数度ある。
 『不思議少女』があだ名だし。どうもどこかが変わっているらしい。
 私としては、私はちっとも天才チックとは思わないし、不思議にも感じない。
 だから「私は凡人だよ」と主張するのだが、かえってくる答えは、
「いや、少なくとも凡人じゃあない」とのこと。


 TVにて「天才とは人よりも何かを持っているのではなく、人よりも何かが欠けている存在である」と、ビートたけしがコメントしていた。
 欠けた部分を補おうとして、別の部分が突出してしまうのだという。
 たしかに、サヴァン症候群や自閉症の方のお話を聞くと、その言葉は納得してしまう。

 皆が私のことを「何か欠けているっぽい」という意味で、天才チックと表現するのなら・・・私は天才チックなのかも知れないと思ってしまう。
 まず、自活できない人間で。一度自分の空想の世界に飛んでいってしまったら、現実に立ち戻ることがなかなかできない脳を持っていて。
 昔から、人が普通にできることができない。(といっても、気持ちの切り替えとか、同時進行で二つのことをやるとか、洋服を選べないとか、ささいなことだけれど)人の何倍もの労力を使い,平均的になろうとしているのは事実。
 日々を普通に過ごす能力を欠いているために、それを補おうと頑張っているのは事実。
 

 普通だということは、幸せだと思う。
 やはり何事も中庸がベターで。その中庸に近いのが、普通なのではないか、と思うから。
 端から端に触れる天才なんて、なりたくないし、そのような気質も持ちたくない。個性を得る代わりに、苦労を得るなんてばかげてるもの。
 私はごくごく普通だと、そう信じたいな。

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photo by 東雲