「なんでか知らんの?」
「え?いや、知らないっすよ。 なんか社会の授業中に電話をかけてくれて、 僕に取材をしてほしい&出演してほしい。 って話は聞きましたけど。」
「でもアンタ知らんのに受けたん?」
「いや、なんていうか判断基準はですね。 やはり「必要とされている」事に対する感謝ですよ。 どういう形であれば取材してほしい。 私達の文化祭に参加してほしいっていうのは、 こういう立場としてでなくても、 僕個人でも嬉しいですよ」
「まぁそれはそうやろうけど」
「で、なんでか聞いたんですか?」
「うん」
「そうですか」
「つまりは、、、 キミは他とは違ったんやって。」
「ほう・・・どういうことでしょ」
「まぁ小学校やから色んな人が取材に来るよね? あそこは国にも表彰されてるくらいやから、 民放もくれば雑誌もくればラジオもくれば記者もくる。」
「まぁそうでしょうね」
「でも、キミの取材の仕方っていうのは、 なんというかこれまでにないスタイルやったんやって」
「ほう・・・」
「それがすごく良かったから、また取材してほしいっていう 気持ちになって、それを先生が聞いて、 この前ポルコ君に電話したってこと。」
「嬉しいですね」
「小学生に嘘はつけないからね。 ポルコ君が良い取材をしたからじゃないかな」
先輩に褒められるのも嬉しいもんだな。やっぱりうん。 コレは褒められてると捉えてええと思うし。
こんな田舎の番組おもしろくないって、 社会にはそう思われているかもしれない。
それは実際僕もそう思っていたからそう思うのだ。
だけど、一枚一枚渡す名刺を丁寧に渡すとか、 電話がかかってきた時に可能な限り丁寧に話すとか、 取材に協力していただいたところには誠心誠意大切にするとか。
そういう積み重ねがこういう結果というか 一つの果実になったのかなと思うと、
ちょっと報われた感がやっぱあるんです。
「次もアンタに取材してほしい」
そう思われることをモットーにしていますから。 会社じゃない、俺にご用命ほしいんだ。
他と違うことが嬉しかった一つの要因でもある。 だけど、他と違うことがすごいことではない。 「あなたにきてほしい」と思われたことが大切なのだよ。
最高っす。仕事、最高っす。
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