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あるこのつれづれ野球日記
あるこ
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2002年01月25日(金)
もの切なさ(兼〜つれづれお仕事日記最終回〜)


 <はじめに>

 先日、女子駅伝を取り上げた日記を書きました。その文中に「女子駅伝は盛り上がっているのに、何故男子駅伝は盛り上がらないのだろう」と言った主旨のことを書いたのですが、これはあくまで私の主観に過ぎません。私自身が京都の人間なので、地元開催という特別な雰囲気にいるから「盛り上がっている」と思っています。ですが、広島の方なら、男子駅伝が地元で開催なので、私と逆の立場に立たれることになります。

 常日ごろ、「自分が見たこと思ったことを一般論化するのは辞めよう」と意識しているのですが、まだまだ甘いです。

 ご指摘くださったhさん、誠にありがとうございました。
 
 では、本日記への方へ…。


 11連チャンを含む半月のバイトもいよいよ今日で最終日。最後くらい化粧とかしてばっちり決めたかったのだが、相変わらず時間ギリギリ家を出た出たため、すっぴんのまま…。

 前日、風邪薬を飲み用心したのが功を奏してか、鼻水もだいぶおさまり、そのところ苦しみ続けていた眠気もなかった。

 今日は、ここ数日に比べてだいぶ仕事があり、時間が経つのが早く感じた。朝方ややこしい仕事が舞い込んできたときは、疲れからかさすがにみんなとげとげしかった。しかし、昼前にはもう落ち着いていた。

 この半月間でずいぶん数字を数えてきたため、「数えボケ」を起こして、30以上の数が数えられなくなっていた。

 たいていは、100単位の数を数えるのだが、30以上数えていると、途中で意識がどこか別のところに行ってしまい、指だけが動いている状態となる。
「あれ?今、なんぼやったっけ?」。再び、一からやり直し。

 これは、私だけではなく、一緒に仕事をしているパートナーも同様だった。人には、数を数える回数に限度があるのだろうか。思った以上に仕事がはかどらなかった。

 最後に晩餐ならぬ、最後の昼食は、昨日とまったく同じものにした。鯖の塩焼き、もっと早い時期に出会いたかったよぅ。

 使っていたプリペードカードの残金の払い戻しをした。最後に、構内のコンビニで、紅茶と家のお土産に学校オリジナルグッズを購入。まんまと学校側の戦略にはまってしまった。
 ああ、ほんまに今日で終わりだなと思ったのは、派遣会社の担当の人が挨拶に来たり、23日付の日記で「むかつくわぁ」と思った職員が「ありがとうございました」と言ってきたときだ。

 「ああ、終わりなんだね、もう」
 パートナーの既婚女性が、私に話しかけた。「そうですね」答えた。

 思えば、最後に3日間は、特に長く辛かった。人は減り、仕事は減り、緊張感も集中力もなくなるなか、職員に嫌味を言われるし…。でも、終わってみればあっと言う間だった。

 10日から始まったこのバイト。たった半月だったが、もう2〜3ヶ月いるような錯覚に襲われた。バイトの人ともそれほど関わりを持たなかった私だが、今にして思えば、良い人ばかりで恵まれていた。

 最初は、「この人たちとは合わないし、興味もないわ」と思っていたが、いざ別れるとなると少し淋しい。この忙しい時期をともに闘った戦友でもある。言葉はそれほど交わさなかったので、相手のことはほとんど知らないが、妙な仲間意識を感じてしまった。おそらく、もう一度会える人はそれほどいないだろう。人の出会いとは、摩訶不思議。

 仕事が終わるとなれば、普通、爽快感や安心感が伴うはずだ。しかし、私が感じたのは、前述したような「もの切なさ」だった。二度と戻らない過ぎゆく時への哀愁…。

 これと似た感情を覚えるのが、高校野球を見ているときだ。

 高校時代は、夏の甲子園大会のベスト8以降になると、胸にぽっかり穴が開いたような気分になった。世間では、クライマックスなのだが、私にとっては「あと3日で夢のような時間が終わってしまう…」となってしまうのだ。

 応援するチームが出来、甲子園への道の遠さを実感するようになると、今度は甲子園大会が始まった頃にはもう「もの切なく」なる。

 そして、最近では、夏の予選大会前。最後の練習試合が終わったころにはたまらなくなるのだ。どんなにあがいても、遅くとも8月下旬には、このチームは見れなくなる。それが辛い。そして、夏の大会は大舞台だから、選手や父兄さんとの距離が遠くなるのも、ちょっと淋しい…かな?!