paranoia kiss
    

君はあたしを頭痛薬以下だという。
半分も優しさを持ち合わせていない。と。

偏頭痛もちの君に頭痛薬は必要で。
必要なときだけ持ち出してくれればいい。

そして今日、寝不足のあたしは
頭痛薬を飲む。

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シンガポールスリングを飲んだ。
いつか彼はラッフルズホテルのレシピで
そして、そのホテルのグラスで作ってくれた。

あたしが永らくいたあの場所にお店を構えたと
人づてに聞いた。
シェーカーの振り方が独特で、
氷の音がやわらかい感じがした。

ベリーニは格別だったと思う。

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寝息と雨音が聞こえる部屋で
なかなか眠れなかった。
別に眠らなくてもどうかなるわけでもないし、
ただ、思考がおかしくなっていくだけ。

考えても答えの出ないことに、
ごめんなさい。しただけだった。
あまりにもぐるぐると思考するだけで、
あたしには解決できません。

神様、あたしがもう少し大人になるまで、
その課題はとっておいて。
いつか、自然とわかる日が来ると思うから。

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いつからだろう、人の聞き役になったのは。
いつからだろう、人に相談されるようになったのは。

多少、人よりひきだしの数は多いかもしれない。
現実のあたしは立派でもなんでもなく、
どちらかといえば、人の話を聞くほうを好む。

それでも、誰かが何か言ってくれるのは、
なんとか自分の経験したことなら、
自分の考えを話すことができるかもしれない。

おそらく、店を任されるようになったあの頃から、
自分の考えは表に出さずに、
聞き役になってしまったのだ。

君が相談してくれるなら、
聞くことはできるよ。
人生、そんなに経験してないけどさ。

2006年11月22日(水)



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