paranoia kiss
    

がんばったところで報われないと
気づいた日から
がんばるということを止めた。

時間が過ぎるのを待つのみ。

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深夜に雨が屋根を打つ音。
少しの間、一人暮らしだった時期を思い出す。

部屋にもどると開けてでかけたままの
窓の下でわんこが濡れていた。

ニュースで取り上げられるほど豪雨だったあの日。
無意識のうちに彼女の名前を呼んでいた。
夢現の中で。

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そんな雨音の中、君は別の人の名を呼ぶ。
起こそうか迷ったが。
そのままにしておく。

そして君に起こされる。
あの人の名前を呼んだ。と。
この時期はどうしても思い出してしまうことを
君は十二分に知っている。

身体の距離は近いのに、
君との心の距離が縮まらない。

雨の日はみんな想い出があるんだ。

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過去まで自分のものにならない。と告げた。
君はそれでもまるごと受け止めると言った。
嘘ではなかったけれど。

君の今の方が気になるよ。
いつかは此処に戻ってきてくれるんだろうか。

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二人揃って胃が痛い。
全く別件で。

500キロほど離れた所までいかなくちゃ。
此処では見ることのできない雪を見ることになるだろう。
それなのに、この部屋より暖かい部屋。
何度行っても居心地の悪い空間。

偽りの笑顔にヘドが出そうになる。

2006年12月27日(水)



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