paranoia kiss
    

君がマルクスを読んでいた頃、
僕は鬼ごっこをしたかった。
でも、鶴亀算や旅人算に頭を悩ませていた。
連立方程式なんて使えなかった頃。

君がボーナスを貰う頃、
僕は自分を大事にしていなかった。
どうにでもなれって気分ではちゃめちゃだった。

僕の血液がアルコールなんじゃないかと
思っていた頃、君と知り合った。
記憶に残る君は、店の床で眠っていた。

そんな二人が一緒にいることが笑える。

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君に言っていない秘密。
一緒にいると決めたその日、
どうしてもこの曲じゃないと嫌だ。と告げた。

あの人が好きだった曲だと
君は知っているけれど。

本当は違うんだ。

同じフロアの両端で同じ携帯の着信音にしていた。
誰も気づかなかったけど。

僕が大好きだった曲を
あの人が気に入ったんだ。

君の瞳に恋していた。

2007年02月08日(木)



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