diary 光一くんオンリーファン日記v
*グループファンではありません。
文月ありな



 「恋愛寫眞―もうひとつの物語」

市川拓司さんの本。
映画「恋愛寫眞」の脚本を発案として書かれた、作者のオリジナル物語です。
(だから、私も今回読むまでいまいちわかってなかったんですが、映画の原作本や映画そのままの小説版とかではありません。)
静流と誠人という登場人物の名前、カメラ、ニューヨークなどところどころキーワード的に映画と重なる部分もありますが、二人の性格や関係、他の登場人物、スタートからラストまでにいたる物語の過程などほとんど全ては、映画とは違うオリジナルです。
むしろまったく違う話だと思って読んだ方がいいと思います。
だから映画を見て、良いと思った人もそうじゃない人も、見てない方も誰でも関係なく
読めますよv

ぜひ読んでください!ものすごくオススメします。
私は日曜の夜に、いったん布団に入ったものの何故か目がさえて寝付けなくてなんとなく読み始めたんですが。
まず最初数ページ読んで、これは面白いな…とても素敵な文章を書かれる方なんだなぁと思いました。(とりあえず、これからどうなるかわからない話のストーリーは置いとくとしても、描写がとても好みでイイなvと思ったんです。)
さらに読み進めていけばいくほど、この小説の中の「誠人」と「静流」にハマッていき、ちっとも眠くならずに、とうとう最後まで一気に読んでしまいました。
…ボロ泣きしながら(笑)。
まだ真ん中より前くらいの段階でまず最初にグッときて、そこから心にうっと来る表現があるたびにぐずぐず泣きながら読んでて、終わりに近づくところではもうボロボロでした。
久々に本を読んでこんなに泣きました。
読み終わって本を閉じてからも次の日はずっと、なんだか私の中で「誠人」と「静流」が生きてるみたいで、二人の恋愛を思い出すだけでじわっと目が潤んでくるほどでした。
それくらい、本当によいお話でした…!!
確かにこれはラストを見ると悲しい恋の話です。
でも、だからといって私は泣いたわけではないと思う(事実、上にも書いたようにラストを読む前にすでにいっぱい泣いてましたから。笑)
たとえ展開は全く同じ小説が他にあったとしても、私はそれで感動するとは限らないと思います。
つまり何がいいたいかというと、ストーリーそのものよりも、その表現のひとつひとつ・登場人物のセリフが優しくて切なくて泣けてくるんです。
だからこそ、私はこのお話が大好きになったんだと思うし、そして、そういう小説はそんなにあるものじゃないと思っています。(事実、私の少ない読書経験ではそうです。)
私はこの本に出会えて、この小説が読めてよかったなぁ…と思いました。
好きな本に会えると、本当にすごく嬉しい。
こうゆう楽しみがあるから、本を読むのが止められないんだよね。
コレはいつものように図書館で借りて読んだのですが、手元においておきたい、いつでも好きなときに誠人や静流に会いたい(もちろんみゆきや関口にも)と思って、今日本屋さんへ行って買ってきてしまいました♪
借りるばっかで、滅多に本を買わない私がっ(何故ならお金と置き場所がないから)。しかもいつになく素早い行動で。
同じ市川さんの「今、会いにゆきます」も買ったので、また読むの楽しみです〜vvv
(でもすぐ読んじゃうともったいないから、ちょっと取って置くつもり。笑)

本当に好きなところはいっぱいあるんですが、全部書き出したらキリがないしネタバレになってしまうので、私が一番最初に泣いてしまった静流のセリフだけ紹介させてもらいますね。

「――好きな人が好きな人を好きになりたかったの…」

言葉に出して書くと恥ずかしいけど、恋をすること、誰かを好きになることはそれだけでとても素敵でしあわせなコトなんだなぁ…と思えると思います。たとえ、それが片想いでも。


2004年02月10日(火)
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