昼は、かぐさんと地元近くで遊ぶ約束で。 あたしは出来れば、早目に起きて、ホワイトデーのプレゼントを家に持って帰って置いて、家から遊びに出かけたかった。 だって、プレゼントは生菓子で、保冷剤なしで何時間も持ち歩けないし。
けど、起きたのは出かけなきゃいけない時間の30分前…。 (実はこの時、待ち合わせの時間を30分早く覚えていて、この時点では実際は1時間前…) これじゃあ家には帰れない! なのでプレゼントはここに置いておいて、遊び終わってから、 ハルくんが帰ってくる前にまた取りに戻ることにした。 電車代かかっちゃうけど、しょうがない。
かぐさんとはお祝い飲みのはずだったんだけど、彼女が昼にしてって言ったので、 お祝いティータイムになってしまった。 まぁ、どっちでもいいんだけど! とりあえず、昨日今日起きたことを話しました。 薄々内容は分かっていたというかぐさんは、 「君は根元の真面目な部分は変わってなくて、遊びたい気持ちと葛藤してるって感じだね」 と言われました。 そうかなぁ。もう何がなんだかわかんないわ。 とりあえず、あと1、2年は遊ぶ気持ちでいるけど。 (いや、そこまでずっと彼と付き合っていたいわけではなく)
けど、自宅へ戻った方が近い距離まで来てるっていうのに、また戻るのもフクザツな気分。 とりあえず、お金を崩す目的(メイン)+普段ロクなものを食べてない彼に差し入れを一人分買って、かぐさんとはお別れ。 その後、偶然本屋で見つけた好きな漫画の最新刊が出てたので、ソッコウ買って。 また、とぼとぼと一人でハルくんちまで戻りました…。
戻ったのが、結局、ハルくんが帰るって言ってた時間の2時間前くらい。 溜まり気味の洗い物を片付け。 鍋にこびりついた汚れが落ちなくて、暫く水に漬けおき。 その間に、さっき買った漫画を我慢出来ずに一気に読んでしまった。 ホントは自分の部屋でゆっくり読もうと思ってのに。 そしたら眠くなって、ちょっと寝ることにした。 昼寝は20分くらいが丁度良いっていうし、それくらいならまだハルくんが帰る前に帰れるし。
と、思ったのですが、…ダメでした(゚д゚;)
結局、起き上がれたのはそれから1時間後とかそんな感じ。 急いで洗い物を済ませて、さあ帰ろう!と思ったら、 プレゼントの袋の中にもう一つ袋があるわけですよ。 しかも、ラッピングなどなく、紙袋に入っただけのものが。 これは、もしかしてハルくんの…? それとも、あたしの? とりあえず「どっちの?」メールしてはみたものの、 返事が返ってくることはなく(´-ω-`) 時間だけがただただ過ぎていって。
そうこうしているうちにハルくんが帰ってきてしまった。 この時点で、「いない間に帰る計画」は崩壊。(何だソレ)
とりあえず、笑顔でお出迎え。 ハルくんが、テーブルの上のあたしの差し入れに気付いてくれた。
「今日は、おにぎりと魚だけだよ」
って言って、ビニール袋から大きな切り身を二切れ出した。 昨日飲み屋で食べたやつと同じ魚だけど、こっちの方が断然大きいし、身も厚い。
「スゴーイ! おっきいね!」
「今日うちで良いのが入ったからさ。これくらいのやつ、普通お店で食べようとしたら…」
「3000円くらい?」
「いや、そんなにはしないだろうけど…、2000円くらいするよ」
そんな会話や、お昼ご飯とか、朝の顛末や、かぐさんと会ったこととかを話して。 それからあの袋の持ち主を聞いてみた。
「お前のだよ。同じ袋に入ってたろ」
ってことは、この紙袋のもプレゼントってことですか?! それにあたしがまだ、冷蔵庫にあるプレゼントも見てないことをハルくんが知って、 「まだ開けてなかったの?」って言われてしまいました。 だって、家に帰ってからこっそり楽しみたかったんだもーん。
それで、まずは紙袋。 開けたら、紅茶のティーバッグが…! しかもあたしの大好きなアッサムティー!
そしていよいよ、冷蔵庫の中のプレゼント。
「それ、大きいから」
チョコかケーキかなぁとは思ってたのですが。 ケーキだとしてもカットじゃなくて、もしかして、ホールケーキ…? ちょっとドキドキしながら開けたら。
上にシュガーパウダーをふったチョコがのった、豪華そうなチョコレートケーキ! しかも、直径15センチくらいのホールで! 驚きと感動って感じで、一気に気持ちが舞い上がっちゃったよ! ホントに、ホントに感激した!
「うわ〜! 凄いね! 超嬉しい…!」
「俺、煙草吸ってるよ?」って言われたんだけど、「いいの!」って振り切りました(笑)。 煙草嫌いなあたしにとっては、ためらわなかったのが不思議なくらい。 でも、駆け引きなしで自然にそうしてしまうくらい、嬉しかった!! だって、一人のためにさあ、ホールケーキって、まぁありえないかもしれないけど。 「一人じゃ食べきれないよ!」って怒る人もいるのかもしれないけど。 あたしにとっては、こんなこと今までなかったし。
それから、せっかくだから二人で食べようってなって。 ハルくんが切ってくれました。 手伝おうとしたら「お前は向こうで待ってろ」だって。 それで、大人しく待ってたら、紅茶付きで用意☆ チョコは濃厚だけど、あっさりしてて、これまたあたし好み! 美味しい〜! それから、彼は晩御飯の支度もして。 あたしとしては、とっくに帰ってるつもりだったのに。 そんなようなことを言ったら、
「いいじゃん。ご飯食べてったって」
まぁ、そうだけどね。嬉しいからいっか! というわけで晩御飯も一緒することに。 お魚美味しかった〜。でも、一切れ中が焼けてなくて…しょんぼり。 あたしが買ってきたおかずの差し入れは、一人分しか買わなかったから半分こしてもらって。
その後はテレビ見ながらごろごろまったり。 お酒は飲んでも、いっこうにハルくんはケーキ食べる様子がない。 と思っていたら、ご飯でお腹いっぱいにしてしまったらしい…(´・ω・`) 一緒に食べたかったのにな。
そんなわけで楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうのですよ。 美味しいケーキも食べかけで残してあるし。 でも帰らないといけないな、と思って、「帰るよ」って言って身体を起こした。
「おう」
「そんなあっさり…」
何か、勝手に帰っていいよ的なニュアンス含んでません?
「ン?」
無言のまま暫し、見つめ合ってしまった。 その時のあたしがどんな目をしていたのか分かんないけど、 急にハルくんが抱き締めてくれた。
「帰っちゃっていいの?」
「泊まってく?」
そんなこと言われて、素直に「うん」とか「泊まりたい」なんて言えないし。
「…君が良いって言うなら良いよ」
いつも彼が言う、「りうが良いなら良いよ」っていうのをやってみた。
「良いよ」
「良いの?」
「うん」
「じゃあそうする」
この時点で、外泊2日目決定なわけですよ。 珍しく、あたしも非常に機嫌も良かったしね。 なので、「(ハルくんのモノ)口でしよっか」って言ってしまいました(*ノノ)キャッ 実現はしなかったけど。
あと、コンビニに入用なものを買いに行かなきゃいけなくて。
「コンビニ行く」
って言ったら、ビールとつまみ買ってきて、だって。 パシリかよー。夜遅いのに、一緒にいってくれたっていいのに。 そしたら、
「お前、急すぎるんだよ。大体、俺がコンビニ行くテンションじゃないって分かるだろ」
…そこまで飲んでちゃね。(この時点で焼酎お湯割り3杯目くらい) なので、一人寂しく買出しに行きました。
なのに! 帰ってきたら! ハルくんのケーキがないの! あたしの居ない間に食べるなんて!
「だって、ビールとつまみきたらまた食べられなくなると思って」
むむ。 済んでしまったことをとやかく言ってもしょうがない。 けどさー、やっぱり一緒に食べたかったよ。
それで、また一緒に就寝。 「明日も遅刻したら殺されるな」とか言うので、今日遅刻したんだ…って思って。 けどまた何度も起きたりしちゃうし、良く眠れなかった(~-~;) えっちしないのかな? って思ったけど、朝になってもなかったので。 フェラも流れました(笑)。 翌朝。昨日と同じようにだらだらするハルくん。 あたしも今日も友達と会う約束してて、早く帰りたい。 急いで支度して、ノーメイク・眼鏡のまま、爆発気味の髪も適当に結っただけ。 そんな最悪の状態で一緒に家を出ました。 出てから、玄関先でちょっとチュウして。 「じゃあね」って別れました。
電車に乗って、ガラスに映るマジでブサイクなあたしを見て、 正直、かなり凹んだ…。 もうちょっと早く起きて、せめて髪を整えてコンタクトするんだったな…。
帰る途中。 何か足りない…指…あれ? 昨日までしていた大事なピンキーリングをしてないことに気付く。 コートやジーンズのポケット、バッグの中を探してもない。 もしかして、ハルくん家に置いてきた…? でも、出るときにテーブルの上とか確認したのに。 そのピンキーは、あたしとhostmotherとお揃いのやつ。 いつもしてるわけじゃないけど、傍に置いておきたいし。
とりあえず、メールで聞いてみたけど、未だ返事来ず。 ハルくんちになかったら、どこ行ったか全然分からない。 てゆっか、外したとしたらお風呂の時くらいしか…。 だから向こうにあるはず! あ〜でもショック…凄いショックだわ…。
|