初日 最新 目次 MAIL HOME


読書・映画・旅ノート(毎日更新目指す)
くま
MAIL
HOME

My追加

2004年01月02日(金)
「ホテルハイビスカス」中江裕司監督

久しぶりのクレールです。
「ホテルハイビスカス」は「沖縄」の町の角にある
部屋が一つしかないホテルだ。
ビリヤード場併設、けれども客はぜんぜんこない。
美人でバーで働いているおかあちゃんが一家を支えている。
禿のおとうちゃんはとてつもなく優しいけど、
おこるとちょっと怖い。
おばぁはいつもにこにこしているけど、
魂(まぶい)を返す法も知っている、ちょっと頼りになる人。
黒人ハーフのおにィはボクサーの卵、チャンピオンを目指している。
白人ハーフのおねぇは母親に似てきだてのいい働き者。
そしてたぶんその後おとうちゃんと結婚して出来たのが、
野生児おかっぱ頭の小学生美恵子。

沖縄大好きの私にはなんとも懐かしい世界だった。
伝統的建築物なんか一つも無いなんでも無い町なのだけど、
特別でない普段着の沖縄満載だった。
基地が在って、美恵子たちはその中に紛れ込む方法をちゃんと知っている。
その中にはカメレオン(?)もいる。
バスの背もたれには相変わらず落書き(気がついたのは私だけかも)
三線の名手はどこかしこにいて、沖縄音楽はいつも身近だ。
(今回「ナビィの恋」みたいな音楽満載にならなかったのはちょっと残念)

なんでもないエピソードの積み重ねだけど、
最後の美恵子がしかられた時の言葉
「暴力はいけないことだ。それが大きくなると戦争になるんだぞ」(正確ではありません)
その後の展開が私はとても好きだ。
クライマックスにふさわしいエピソードだった。

中江祐司監督の挨拶には行けなかったけど、
先着限定のお土産「オリオンビール」は貰えた。
とても嬉しかった。アリが10匹。