埋まらない。
どうしても埋まらない。
大亮と会っても、 幸ちんと会っても、 水田さんと話しても。
サイパン帰りの彼は陽に焼けていて。
彼に愛されている彼女を羨ましく思う。
結婚していても独りで生きているような彼が
心を傾けて大事にしている彼女は、
寂しいけれど、きっと幸せだろう。
ゴハンを食べてデザートも食べて、
日付が変わってもずっとドライブ。
帰国後一番最初の電話。
従業員でもなく、今はただのニート?
そんな私に冗談ばかりの彼がくれたお土産は
ゴディバのチョコとココナッツチップス。
明日電話するよ
そういいながら、おやすみを言った後
10分後の着信。
焦らなくていいからな
私の隙間を埋めてくれるのは
彼だけ。
ただ、ただ、
甘やかせて欲しい。
彼にとってはただの
放って置けない子供だというのに。
My追加
|