ココ、痛いでしょ
ぽっかり穴が空いたみたい
…いや、なくなっちゃったみたいだ
彼の心は彼以外の私には分からないし、 表面化することが苦手な彼からは伝わらない。
それでも、私の頭を撫でる彼の手が優しかった事だけは確かだ。
彼の左胸に置いた手から、流れてくる寂しさを全て 受け止めたかったけれど、あまりに苦しくて手を離してしまった。
何も思わずに傷つけたワケじゃないけれど、 私の痛みは 彼が受けた傷の1/100にも過ぎないだろう。
もう、彼を思って泣くのはやめにしよう。
ただの偽善に過ぎない。
もっと、もっと早く出会いたかった。
何も知らなかった私なら 彼をもっと幸せに出来ただろう。
彼の望む結婚も応えただろう。
2人で会ったから何一つ変わらずに、 あの日以上に大事にしてくれた。
きっと彼は一生大事にし続けてくれただろう。
大輔と結婚すれば、
私は一生幸せになれたかもしれない。
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