2003年05月13日(火) |
果実 は身近なところに存在します |
過去 を踏襲しているだけでは 未来 は開けませんよ。
国として、どの地域とより親密に つき合っていくのかということは、 外交・通商上のグランドデザイン(指針)です。
さて、日本の未来にとって大切な国・地域は どこになるのでしょうか?
それは 東アジアの国々 ですね。
「でも姜(かん)さん、日本は 中国 などの “デフレ輸出”に苦しめられているじゃないですか?」
たしかにDVDプレーヤーひとつ作るにしても、 トータルコストでは(中国に)太刀打ちできません。
でも 日本が作っている 工作機械 や、 電子部品 を買ってくれているのも 中国 なのですね。
わたしはこう思います。
東アジア が『巨大なマーケット』になることで、 (日本にとっては)“輸出”のドル箱となり得るのです。
シティバンク によると、クレジットカードにも 『成長期』というものがあるらしく、
それは国民ひとり当たりの年収が 3,000〜5,000ドル に達した時らしいです。
マレーシア はもうクリアしています。 中国の 上海 もそうです。
中国全体 がそうなるのは、 オリンピック(2008年)の頃ではないかと 云われています。
インドまでを含めた アジア地域 で、 2020年頃までに 年収5,000ドルを超える人口が 今の5倍になるという試算もあります。
例えば、13億の人間が 中産階級 に勃興するという様を、 私たちは未だかつて経験したことがありません。
世界経済が何十回目かの 成長軌道 に乗る、 その 要所 となるのが「東アジア地域」なのです。
この『巨大マーケット』に、日本は アメリカ よりも ヨーロッパ よりも“近い場所”にいるのです。 (地政学的メリット、ですね・・)
【東アジアを中心とした分業体制の変化】 というウェブページを参照してください。
これは 外務省 の資料なのですが、1985年以前、 80年代後半、90年代以降 という3つのステージに分けて、
資本の輸出国、生産拠点、製品の輸出先 という 「役割分担」が変遷してきたことを示しています。
今後、カネ・モノ・ヒト の流れは明らかに、 東アジア にシフトしていくと考えられます。
日本は 貿易 で富を築いてきたわけですから、 そのノウハウを活かして、
東アジア に提供できる(ハード・ソフトを問わず) 商品・サービス を磨いていけばよいのです。
もうひとつ、地政学的メリット でいえば、 観光 も立派な 輸出産業 ですね。
(東アジアの人々が 外貨 を落としてくれるのですから・・)
日本の未来は、東アジアといかに “共存体制”を築いていけるかに懸かっているとわたしは思います。
|