「いつもお世話になっています。 姜(かん)と申します」
わたしは、生活者の皆さんに あなたのすばらしさを説いて廻っている者です。
あなた(投資信託)には、人間の知恵 が 詰まっていると常日頃思っています。
あなたという『道具』が発明されて、
一介の個人が“お金を育てるハードル”が ずいぶん低くなりました。
さて、日本においてあなたが どのような扱いを受けてきたかというと (残念ながら)“付録”なのです。
スミマセン・・。
何の“付録”かというと、 個別株式の、です。
日本において 有価証券 といえば長らく 【個別株式】が“王様”でした。
(実は、今でもそうですが・・)
この国にはあなた(投資信託)を 大切に扱う“文化”が存在しません。
それはなぜだろう・・?と考えてみますと、 生活者(個人投資家)自体を
付録 の存在として位置付けてきた 金融行政 の責任ではないかと思うのです。
日本の“特殊事情”として、 銀行 が企業を育て、資金を供給し、 経営指導まで行ってきた歴史があります。
(間接金融 の世の中ですね・・)
従いまして、証券会社 というところ自体、 長い間 日陰 に甘んじてきました。
『個別株式』の保有も 法人 がメインで、 その法人が お互いに 株式を持ち合ってきたのです。
A社 B社 が互いに “リスクマネー”を共有する・・。
「配当はそんなに要らないよね。 でも 安定配当 でいきましょう」
「(仕事上の付き合いもあるし) 安定株主 として、長期に持ち合いましょう」
“身内株式会社”の 誕生 です。
(結果として)生活者(個人投資家)は 隅 に追いやられてしまいます。
つまり、
● 長期保有は 法人 で、 個人の方 はもっぱら短期売買、
というヘンな棲み分けが できてしまったのです。
先ほどお話しましたように 間接金融 の世の中ですから、
生活者の方は「銀行に預金することが 良いことである」という“固定概念”を 植え付けられました。
「へえ〜、株(かぶ)なんてやってるの・・?」 という好奇なまなざしが、 生活者の方に向けられたのです。
< ちょっと 間口 が広くなってしまいますが、>
日本においては戦後、 1980年代末になるまで、
1.地価、2.株価、3.国の成長率、 4.賃金上昇率、5.消費者物価 の順に“上昇”がありました。
(そうです、日本においては 資産 と云えば 不動産 だったのですね)
終戦直後に 農地改革 があり、 多数の“地主”が生まれました。
(一挙に 資産オーナー が増えたのです)
そして高度経済成長の下、 都市部における 圧倒的な不動産需要 が起こり、 (結果として)不動産神話 が形成されました。
一般生活者にとっては、資産を持つ = マイホームを持つ ことであり、
限られた収入の中では 有価証券 を通じて 資産形成 を行う、 という意識は希薄だったのです。
(政府 も、大手広告代理店ばりに 不動産神話、マイホーム信仰作りに貢献しました・・)
また、1971年のニクソンショック以降、 円 という通貨の価値は一貫して上昇しました。
(長期の円高トレンドですね、)
したがって、生活者の方が 日本円 のみで 資産を保有する正当性があったのです。
(なにが 国際分散投資 や、)
また 税制 においても、法人に有利で、 個人に不利なしくみは浸透していきました。
つまり、日本においては
「ワタシの人生どうしよう?、 ワタシのお金をどうしよう?」という “問い掛け”はほとんど皆無だったのです・・(笑)
しかし、世の中は大きく変わりました。 < ある意味、稀有で幸せな時代が終わったのです >
そして、生活者にとって 便利な道具である“あなた”が登場すべき時が来たのです。
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