2003年10月29日(水) |
投資をむずかしくしたのは、誰でしょうか? |
こんにちは、カン・チュンド です。
日本は豊かな国です。
旅好きのダイスケさんが 旅行代理店に行けば、
世界各地のあらゆる種類の 「パックツアー」を選ぶことができます。
食べ物好きのケイコさんは、
世界各地の料理を 食することができるはずです。
いまや日本で買えない ヨーロッパのブランドは数えるほどです・・。
また、お金さえ支払えば、 ありとあらゆる レジャー・エンターテイメントを 体験することができます。
住まいから、クルマ、 食器や、本や、家具にいたるまで、
日本という国は、 あらゆるニーズに応えることができる 【高度・消費社会】なのです。
ところが、ところが です。
こと金融商品に関しては・・ (なぜだか)その選択肢 が 限られてしまうのですね。
どうにも不思議なことです。 (まるで 金融鎖国・・)
例えば、
弊所HPでご紹介している BOOM証券という証券会社では、
香港、アメリカ、日本、オーストラリア、シンガポール、 タイ、インドネシア、フィリピン、韓国、台湾、中国B株 の 各株式市場 にアクセスすることが可能です。
(しかも ひとつの口座で!)
(香港の証券会社からトヨタの株式を購入し、 保有することも可能なのです・・)
また、100を超える【ETF】を擁する 「アメリカ市場」にアクセスすることで、
インデックス・ファンド(ETF)を用いた 国際分散投資 が楽々可能になります。 (その他、オーストラリアのREITも購入可能)
今、日本の証券会社では アイザワ証券が 東アジアの複数の株式市場にアクセス可能。
DLJディレクトSFG証券が 中国株式・アメリカ株式の取扱いを始めています。
これら以外、 手頃な「マルチマーケットの窓口」は 存在しないのではないでしょうか?
私たちはパックツアーや、 料理や、住まいやクルマと違って、
【金融商品の選択肢が限られていることに、 抗議の声を上げていません!】
また、サービス提供側 が ドラスティックに現状を 変えようとする動きも見受けられません。
(そのこと自体、たいへん深刻・・)
わたしが今申し上げている、 マルチマーケットの窓口
= 複数の国の株式市場に アクセスできるか否か、 ということは「金融インフラの問題」です。
金融インフラ とは、
(例えば)投資を行う【運用者】にとっては、 空気 とか 水 と同じように、 活動を行う上で 基盤 となるものです。
それさえ、整っていない・・(嘆)
わたしは以前から、 今後20年のドラスティックな変化として 円安 を挙げています。
現在、日本人の 外貨預金・海外証券投資の 比率は わずか0.9% です。
(2002年度 個人金融資産内訳より。 個人金融資産は約 1,400兆円)
【私たちは資産のほとんどすべてを 「円建て」で保有しているのですね・・】
この巨額の円建て資産が、
(実は)将来の 潜在 円安 材料 につながるとわたしは考えています。
分水嶺は、個人資産の 5% が 外貨建て資産 となり、 海外に出ていく状況になった時だと思います。
個人の金融資産を1,400兆円とすると、
実に70兆円の 円 → 外貨(外貨買い・円売り)需要 が 発生することになるのです。
(貿易黒字の、5兆円、 10兆円なんて目じゃありません・・)
私たちの「お金をめぐる状況」は (私たちが考えている以上に)大きな変化の途上にあるのです。
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