コラム 金財茶房 〜 投資のゴマはこう開け!〜


2003年10月31日(金) 投資をむずかしくしたのは、誰でしょうか? その2)


こんにちは、カン・チュンド です。

資産運用には、
現在 と 未来 の【綱引きゲーム】の側面があります。

例えば現在、1ドルが108円 ということは
誰にでもわかりますね。

しかし15年後に、1ドルが250円になるのか、
1ドルが70円になるのかは誰にもわからないわけです。

(当たり前ですね。未来 のことなんですから・・)


投資 とは(かしこまって言うと)
未来の 出来事 を予測して、

その 出来事 が起こる前に
「行動」を起こすことなのです。


(例えば10年後に)
1ドルが200円を超えて 円安 になれば、

「日本円という通貨の価値が危うくなる」
「日本円のみで資産を保有することもリスキーなんだ・・」

と(実際に)感じる人が多くなり、
【円売り・外貨建て資産 買い】が
顕著になってくるでしょう。

しかし、その時になって
ドル建てMMF を買っても
あまり意味がないのです。

(ここ、重要なのですが)

「事」が起こってから、
みなと同じように「事」に対処するのは
投資 ではありません。

(それは 群集・消費に近いものです・・)


目を
中国の株式 に向けてみましょう。

「この先、潜在成長力 が
高いのは世界のどの地域なのか?」

を考えてみてください。

その 潜在成長 が
顕在化する前に(達成される前に)

「種を蒔いておこう」という
行為 が投資なのです。

みなが「事」に対処する前に、
そろりそろりと 種蒔き を
始めることが大切なのです。


1.人より早く種を蒔くこと
2.そして種蒔きを続けること が

収益(リターン)の 源泉 となります。
(きわめてシンプルでしょ?)


しかし(繰り返しになりますが)
今の時点 では、実 はまったく
熟していないわけです。

現在、あなたは「荒野」の
真ん中に立っているだけです。

その荒野で 種蒔き をしながら、
(未来の)樹木が成長し、
実 が熟している様をイメージすること。

したがって投資を行うには、
豊かな イマジネーション が要求されます(笑)



さて、ここで「山田さんの反論」

「カンさん。理屈でいうのは簡単ですが、
1ドルが200円になる、

あるいは中国経済が発展を続ける確証なんて、
どこにもありませんよ」

はい、それはその通りです。

では、何もせずに時間を
やり過ごすことが ベストの選択 なのでしょうか?


もしかしたら山田さんは
投資を take a chance の視点で
捉えているのではないでしょうか?

日本語的にいえば
「勝負に出る・賭けてみる」というイメージです。

わたしがお話している 投資 は
果敢に攻めていくものではありません。

あくまで「備えるもの」です。

守りの姿勢・・。


【未来にある 出来事 が
 起こる前に、それに 備えること】
それが 投資 です。


ある出来事 とは(例えば)
円の価値が下落すること であり、

中国の一人当たりGDPが
10,000ドルを突破することです。

円の下落 に備えていなければ、
円建て資産の価値が目減りしてしまいます。
(損失の発生 です・・)

そうならないために、
現在から 備えておきましょう。

きちんと「保険」を掛けておきましょう
ということなのです。


中国の一人当たりGDPが
10,000ドルを突破することに備えていなければ、

中国株式 に投資することで
得られるリターンを 逸失 してしまいます。
(機会損失 です・・)

「保険」ですから、

実際に 円安 にならなくても、
中国の経済が発展しなくても、

「出来事 は起こらなかった」
保険 を使わずに済んだ と思えばいいのです。

傘 を持っていって、
雨が降らなかったからといって

「あー、今日は大損だ!」
という人はいませんよね。

備えあれば、憂いなし。


先ほど、何もせずに時間をやり過ごすことが
ベストの選択 なのでしょうか?

と問いましたが、

未来にまったく備えない、
保険 をかけないということが
【いちばんリスクが高い行為だ】と
わたしは思うのです。


もう一度いいます。

投資とは、未来の 不確実性 に備えることであり、
それは「守りの姿勢」なのです。



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